告発

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全米一悪名高きアルカトラズ刑務所を閉鎖に追い込んだ、一人の囚人と彼を支えた若き弁護士の友情を描く、衝撃の実話。死刑確実と言われていたアルカトラズ刑務所内で起こった殺人事件を担当することになった若き弁護士ジェームスは、犯人の囚人ヘンリー・ヤングを調べてゆくうちに彼の有罪に疑問をもつようになっていった。やがて彼はアメリカ合衆国に真っ向から闘いを挑んでゆく……。“事実以外が映画に描かれている事はない”と監督が断言する通り細部にまで徹底して描かれているリアリティさ、それでいて娯楽のツボを押さえたストーリー展開、優れた脚本、どこをとっても損のない感動傑作。さらに出演陣がスレイター、ベーコン、オールドマンというクセ者揃い!まさに必見ものの1本。(allcinema)




原題 MURDER IN THE FIRST

1995年作品





“SCREEN特別版 BEST MOVIE 100”
90位にランキングされていた作品です。


ケヴィン・ベーコンは【フットルース】のイメージが強くて、
その後の【激流】や【ミスティック・リバー】などでその印象が変わった役者さんでした。

この作品での演技は素晴らしかったです。
彼を観るだけでも価値はあるでしょう。



まずは地下牢で3年ということだけで驚かされる。
そんな状況で、人は生きていくことができるのか…。
実際にヘンリー(ケヴィン・ベーコン)は生きてきたのですが、
それで普通の精神状態でないことは、誰の目にも明らかです。


そこで起こった殺人。

ヘンリーの生き様は凄いと思いました。


けれど、弁護士のジェームズ(クリスチャン・スレータ)との絡みは、
弁護の内容を中心にしていたので、
二人の人間の関わり、繋がりは、もっと描いてほしかった気がします。



裁判でジェームズが導こうとする方向に、違和感を感じていたところ、
ヘンリーが「戻りたくないんだ!」と叫んだことで、そうなんだと思いました。

ヘンリーにとって“刑務所”は地獄なのだから…。


そしてもうひとつ。

なぜヘンリーは道具にされたのか、何のために殺さなければいけなかったのか。
その辺りの説明がなく、ヘンリーへの気持ちに同調できませんでした。


それでも、正義を貫こうとするジェームズの生き方も、
ヘンリーの悲しさや悔しさは、十分伝わってきました。



人は何のために生まれてくるのか…。

それぞれに大きな使命があったのだと思える作品です。