チャーリーとパパの飛行機

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不思議な力を秘めた真っ白な手作りの飛行機を介して、主人公の少年が亡き父への理解を深めていく姿を描く心温まるファンタジー・ドラマ。監督は「倦怠」「ロベルト・スッコ」のセドリック・カーン。クリスマスの日、パパからのプレゼントが期待していた自転車ではなく、白い模型の飛行機だったことに失望するチャーリー。そんな姿に、何日も掛けて作ったパパも落胆を隠せない。“今度は自転車を買ってあげるよ”とメモを残し出張に行ったパパだったが、事故に遭いそのまま帰らぬ人となってしまった。やがてチャーリーは、パパからの最後のプレゼントとなってしまった白い飛行機が、まるで意志があるかのように自ら飛行することに気付き、それに乗って空を飛ぼうとするのだが…。(allcinema)



2005年 フランス作品



世の中には思い通りにならないことがる、とパパが言った。

伝えたいことがあるんだとチャーリーが言う。

そんな二人の思いが一杯に詰まった作品です。



深刻なお話ではなく、とても愛らしいおとぎ話です。

クリスマスプレゼントに、お願いしていた自転車が貰えずがっかりのチャーリー。
でもパパは、そんなものよりずっと良い物を贈ってくれたと分かったのは、
パパが事故で亡くなってからでした。


チャーリーは、パパから貰った飛行機を離さなくなります。
この飛行機でパパに会える…。
そう信じていたから。



でもそれはパパも同じ気持ちだったのでしょう。

“伝えたいことがある”

それがキーワードでした。


飛行機が飛ぶことで、ちょっとした事件となります。
その辺り、ありえないようなシーンは笑いを誘いますが、
そこで突っ込んだら、この話は成り立たないのだと笑って済ませましょう。


チャーリーの必死な願いが、素敵なおとぎ話となって結末を迎えます。

チャーリーとパパが何を伝えたかったか。
それはこの作品を観る楽しみとして取っておきます。


フランスの田舎の風景がとても綺麗です。
山も海も、こんなに穏やかで優しいと感じることができるシーンです。

前歯の抜けたチャーリーの笑顔が、思いは言葉にして伝えて初めて伝わるんだと
教えてくれるようです。