スウィーニー・トッド 悪魔の理髪師

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ジョニー・デップ主演、ティム・バートン監督で劇場用映画化され、注目を集める『スウィーニー・トッド』の英BBCTV映画版。
18世紀のロンドンを舞台に、客の喉を剃刀で切り裂いて殺害するフリート街の狂った理髪店主、スウィーニー・トッドの殺人劇を綴る。(TSUTAYA DISCAS)














ジョニーが演じたスウィーニー・トッド
果たしてどんなトッドが登場するかと思ったら…。


これは全く別物です。
バートン版とは違うものとして観ることができます。


まず、トッドが殺人を犯していく過程が違います。
BBC版のトッドは、幼い頃に心に傷を負ってしまったために、第一の殺人が起こります。
その後は、一度犯罪に手を染めてしまった人間が戻れない深みに、同じように嵌っていくのです。
だからと言って同情できることではないのですが、悲しい男の終末を見るようでした。

そしてもうひとつ。
ミセスラヴェットとの関係も違っています。
BBC版では、ミセスラヴェットは未亡人になる前から描かれていて、
その頃はトッドのほうが想いを寄せている感じがあります。


人に言えない罪を背負ったトッドは、想いを伝えることができず、
それどころか彼女の愛情を、逆に拒んでしまいます。
それでも愛していたミセスラヴェットとは、それしか選べない結末となっています。

悲しいけれど、トッドの生き方に同情はできません。




こやって見比べてみると、
やはりジョニーのトッドは、ジョニーにしか作り出せないということです。
ジョニーのトッドは、色気があったな~。


TVドラマです。
音楽やセットなどで見せるのではなく、あくまでも登場人物の心模様が中心です。



バートン版とは違ったトッドを観たい方、いかがでしょう。