舞妓 Haaaan!!!

人気脚本家のクドカンこと宮藤官九郎が“舞妓”の世界を舞台に書き下ろしたオリジナル脚本で華麗に贈るドタバタ・コメディ。“憧れの舞妓はんと野球拳を”と夢見る一人のサラリーマンをめぐって繰り広げられる奇想天外な物語が、予測不能かつノンストップで展開していく。監督はＴＶ「ぼくの魔法使い」でも宮藤脚本を手掛けた「花田少年史　幽霊と秘密のトンネル」の水田伸生。出演はこれが映画初主演となる個性派俳優、阿部サダヲ。共演に堤真一と柴咲コウ。
　鈴屋食品の東京本社に勤務する平凡なサラリーマン、鬼塚公彦。彼は高校時代に修学旅行先の京都で舞妓に出会って以来、熱狂的な舞妓ファンとなり、いつかは“舞妓はんとの野球拳”という究極の夢を抱いていた。まだ“お茶屋”で舞妓と遊んだことがない公彦だったが、念願の京都支社への転勤が決まり、同僚ＯＬの彼女、大沢富士子をあっさりと捨てて京都入り。はじめは“一見さんお断り”の壁に跳ね返されるものの、お茶屋の常連だった社長から“仕事で結果を出せば連れて行ってやる”と言われ、しゃかりきに働き、ついにお茶屋デビューを果たす。そして公彦は、いよいよ念願だった舞妓との野球拳を実現しようとするのだが…。(allcinema)


京都は日本の宝どす。


2007年作品

主演がこれが最初というのが不思議なくらい、とにかく活躍中の阿部サダヲさんです。

いろんな役の表情を見せてくれる俳優さんですが、
今回のこの作品でも、ユニークなキャラクターを好演…怪演？しております。

舞妓はん大好きの公彦（阿部サダヲ）が、京都で巻き起こす珍事件。
そのすべては、舞妓はんと野球拳がしたいという願いからなのですが、
その一つ一つがあまりに現実離れしているのですが、軽く笑って観られます。

前半はとにかくジェットコースターのようなスピード感で進んでいきます。
そのスピード感が心地よく…。
ミュージカルもどきなシーンもあって、
真矢みきさんのラインダンスなんて見ものです。
さすがに元宝塚、足があがること！

ここは、監督さんがちょっと遊びすぎたとコメントしております。

堤真一も阿部サダヲに負けずにハチャメチャな男っぷりですが、
ふたりの関係は、いつしか強く結びついていくんです。

登場人物が多く、それぞれの関係が詰め込みすぎの感じはありますが
キャストが素晴らしいので、そういう退屈さを封じ込めているようです。

ラストに向かって、単なるコメディにとどまらず、
柴咲コウ演じる富士子の公彦への想いがほろりとさせられたり、
公彦のお気に入りだった舞妓の駒子の心情にほろりとさせられたり、
そういう憎い展開も待っていたりします。

満足度は高めです。

これが遺作となった植木等さんの演技は、粋でした。
ご冥福をお祈りします。