大いなる陰謀

イメージ 1トム・クルーズメリル・ストリープ、そして7年ぶりにメガホンを執ったロバート・レッドフォードのオールスター競演が実現した社会派ドラマ。対テロ戦争の戦略を打ち出し大統領への野望を目論む政治家とその真相に迫る女性記者の熾烈な駆け引きを中心に、無情にもその戦略に巻き込まれた人々それぞれの顛末を重厚なタッチで描く。
 対テロ戦争の持論を展開している上院議員アーヴィングは、大統領への野望を抱き、その布石として世論の支持を得るため、ニュース番組の女性ジャーナリスト、ロスへ言葉巧みに情報操作しながら売り込みをかけていた。だが、アーヴィングが掲げた戦略の裏には“仕組まれた真実”が潜んでいると確信した彼女は、逆にその真相を明らかにすることが自分の使命だと決意する。そんな中、対テロ戦争に命をかけることを選択した2人の若者アーネストとアリアンは、その戦略に従って戦地であるアフガニスタンに赴く。一方、彼らの恩師である大学教授マレーは、教え子たちの選択に誇りを感じると同時に戸惑いを隠せないでいた…。(allcinema)


何のために戦い、何のために死ぬのか──?

原題:LIONS FOR LAMBS


2007年作品




映画の冒頭で、いろんな人が登場すると、
それぞれがどんな風に絡んでくるのだろうと思って観ることが多いのだけれど、
今回は、直接的に絡まないので、それぞれが独立した物語のようにも見えてしまいます。


字幕で観て、再度吹き替えで観て…。
とにかく理解したいのに理解できないもどかしさがありました。

が…。
これは多分、結論を求めようとしている作品ではないのでしょう。
問題を提起し、観た人に考えてほしいというように感じました。


「平和と正義なら、ためらうことなく正義を選ぶ」
「作戦のためには、手段を選ばない」
という台詞が飛び交う作品ではありますが、どこか現実離れした内容に感じるのは、
戦争を否定している国にいるからでしょうか。



三人の、立場の違う登場人物は個々に素晴らしかったです。

今現在戦争をしている国の、人気も実力もある政治家(トム・クルーズ)の言葉は何を意味しているのか。
風見鶏だと言われるメディア(メリル・ストリーぷ)に、政治への批判が本当にあるのか。
優秀な学生に、国の在り方を語る教授(ロバート・レッドフォード)は本当にその資格があるのか。


国を守るために戦地へ赴いた若者の姿に、これが戦争なんだと感じました。
若者たちは、何を感じ、どう判断していくのか。
それがどんな結末を生むのか…。


何かを判断するというのは難しいものです。
言葉巧みな人がいれば、それに乗ってしまいがちです。

視野を広く、いろんな情報で判断してほしい。
そんなことを感じた作品でした。