エンジェル


イメージ 1「8人の女たち」「スイミング・プール」のフランスの鬼才フランソワ・オゾン監督が、自身初の全編英語で撮り上げた異色メロドラマ。作家として若くして成功を手にした一人の女性が辿る華麗にして数奇な人生が、ハリウッド映画黄金期のテクニカラー的世界の中に綴られてゆく。主演は「ダンシング・ハバナ」のロモーラ・ガライ、共演にシャーロット・ランプリング
 1900年代初頭のイギリス。貧しい家庭に生まれた少女エンジェル・デヴェレル。上流階級に憧れるエンジェルは、その世界を夢想しては文章にしたため物語を紡ぎ出していく。彼女の飽くなき情熱と類い希な文才が、やがて彼女に大きな転機をもたらす。彼女の原稿が出版社に認められ、16歳にして念願の作家デビューを果たすのだ。デビュー作『レディ・イレニア』は瞬く間にベストセラーとなり、人気作家となったエンジェルはついに夢見たとおりの暮らしを手に入れるのだったが…。(allcinema)


わたしが書いた甘い人生に、
運命がしかけたビターな罠


2007年 イギリス/ベルギー/フランス 作品




大河ドラマ的なラブストーリーは大好物なのですが、
見始めてすぐに、これはダメだ、と思ってしまいました。


基本的に、傲慢な女というのが受けつけないんですね~。
それに加えて不躾。不作法。
これでは最初から主人公のエンジェルに、魅力を感じませんでした。


それでもエンジェルがどんな風に変わっていくのか、
いつどうやって何をきっかけにするのか、多少の希望は持って観ましたが。


小説の発行人の妻・ハーマイオニー
これはシャーロット・ランプリングが演じていますが、彼女の言葉がすべてを表しています。
作家として認めない。けれど夢を追い求めてすべてを手に入れた。

でも、おバカなエンジェルは、自分の思いをぶつけることしかできずに、
愛する夫も、読者たちも失ってしまうのです。
視野が狭いというのか、愛には一途というのか。


頂点に上り詰めたと思ったら、あっという間に滑り落ちる辺りはお決まりの展開でしょう。

そこにもうひと捻りほしかったかと。
エンジェルの心情がいま一つ掴めなかったのが残念です。



少女時代から作家として昇りつめ、最後には夫の愛人問題で悩む姿まで、
圧倒的に嫌な女を(私にとって)演じたラモーラ・ガライは、素晴らしかったです。