ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版

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“映画をこよなく愛する人たち”にとって、これほどまでの感動を与えてくれた映画は過去にあっただろうか?と思えるほど、映画ファンにはたまらなかった秀作に、51分・約60カットも加えてしまった蛇足の完全版。初公開版と異なるところは、青年期のサルヴァトーレと恋人とのすれ違いの理由や、彼の“ストレートな”感情表現の描写などが追加された所だが、徹底的に違うのは、シチリア島に戻った中年サルヴァトーレが出会う人物とのその後のエピソード。ディレクターズ・カット版が登場すると、初公開版とのギャップから賛否両論となるが、これもそのひとつで、観終わった後の主人公に対するイメージはおろか、作品に対する評価までもが全く変わってしまうほど。初公開時に“この映画を見て泣けない人は、鬼と呼ばれても仕方ない!”などと言われていたが、完全版に関しては、その想いを半減させざるをえないとんでもない1本。(allcinema)


原題:NUOVO CINEMA PARADISO
CINEMA PARADISO [仏]


1989年 イタリア/フランス製作作品



これだけ有名な作品だから、やはり一度は観なくちゃねと思って手に取ったのが、
この完全オリジナル版という代物でした。


3時間は長いと覚悟して観ましたけど、それほどでもなく、面白く観ました。


ところが。
この完全オリジナル版といのは、評判悪いんですね~。

劇場公開の124分バージョンとはかなり趣が違うらしく、
上記の解説でもかなり酷評しております。


今作では、トトの人生を克明に描いています。
幼少期の『パラディ』での日々は、トトの憧れの場所とは裏腹に、
映画技師のアルフレードには抜け出せない場所だったのでしょう。

勉強もできない。
島からでることもできない。
自分にできなかったことを、トトにはやってほしい。
島の映画技師で終わってほしくない。


そんな思いで、トトに島を出るように言ったのだと感じました。

その結果、トトは新しい人生を歩むことができたのだけれど、
その代り失ったものに対する気持も大きかった…。


何かをきっかけに、人生は大きく変わる。
でも、変わった人生を生きていくしかない。

失ったものもあるけど、手に入れた物だってあるんだし。


アルフレードがトトに託した人生は、トトにとっても幸せだったと思いたいですね。
今までの人生を、否定したくはありませんから…。


音楽は有名なモリコーネ
とにかく何度も繰り返して、同じテーマが演奏されます。
時によって旋律を演奏する楽器を変えながら…。

見事です。


どちらにしても、やはり劇場版も観ないといけない気がしてきました。