２５２ 生存者あり(2008)

史上最大規模の巨大台風が日本に直撃、人々が大パニックに陥る中、決死のサバイバルが繰り広げられるスペクタクル・ヒューマン・ドラマ。かつてない自然の猛威に見舞われた東京を舞台に、地下に閉じこめられた元ハイパーレスキュー隊員の弟とその救出に奔走するハイパーレスキュー隊長の兄を軸とした双方の行方をリアルかつ壮大なスケールで描く。主演は「海猿」の伊藤英明と「黒い家」の内野聖陽。監督は「舞妓 Haaaan!!!」の水田伸生。
　首都圏を襲った直下型地震から数日後の東京。都市機能はほぼ回復し、いつもの日常を迎えようとしていた。だがそんな中、地震の影響で海水温度が急上昇し、太平洋上に未曾有の巨大台風が発生する。その猛威は間もなく湾岸に押し寄せ、巨大な雹や高潮による洪水が凄まじい勢いで都心になだれ込んでくるのだった。その頃、元ハイパーレスキュー隊員の篠原祐司は、娘の誕生日を祝うため妻と銀座で待ち合わせをしていた。しかし、妻と娘は途中の地下鉄新橋駅でこの台風による災害と人々のパニックに巻き込まれ、離ればなれに。そして、祐司は家族を救うため新橋へ急行する。一方、祐司の兄でハイパーレスキュー隊の隊長を務める静馬は、部隊を率いて懸命の救助活動にあたっていた…。(allcinema)

６本観ると１本おまけ。
というTOHOシネマズの特典で観てきました。

予告編を見た限りでは、かつての【海猿】を彷彿とさせる作品かなと思いましたが、
人命救助を扱った点では同じでしたね。

ご都合主義だって、ありえない展開だって、そんなものいいじゃないですか。
プロフェッショナルから見たら、それこそありえない展開だと思いますよ。
私も音楽映画には厳しくなりますからね。

それでも、そういうご都合主義のありえない話に目をつぶると、
人間模様が見えてきます。

先日のTV放送からの繋がりは、気象庁の香椎由宇だけです。
その辺りは残念でしたけどね。

伊藤英明と一緒に閉じ込められた人たちには、皆背負ったものがありました。
研修医だった山田孝之。
倒産寸前の会社社長の木村祐一。
韓国からの出稼ぎホステスMINJI。

ちゃんと伏線を張ってますから、この人たちが絡むかな…。と思えたりします。

耳の聞こえない娘と一緒の、元レスキューの伊藤英明演じる祐司も、重い過去がありました。

そして地上では、祐司の妻が必死に祐司の兄・静馬に救出を迫ります。

救う側と救われる側と、両方から描かれています。
時折篠原兄弟の過去も描きながら…。

思い通りの方向に進んでいくので、ハラハラドキドキ感はありません。

それでも生きたいという人達の思いは伝わってきます。

感動できるシーンもありました。

それで充分です。

キャストがよく、登場人物がそれぞれに表に出てくるので、
伊藤英明は意外性がないだけに、霞んじゃいますね。
こういう役ばっかりやってると…と、いらぬ心配もしながら。

静馬を演じた内野聖陽さん。
迫力ありました。すごい役者さんです。

山田孝之も木村祐一も桜井幸子も、みんな良かったです。
子役には文句なしですね。

ラストの感動のシーンが長すぎたのが残念。
感動が持続しないんですよね～。

人は一人じゃないから生きたいと思う。
一緒だったから頑張れた、
応援する人がいたから頑張れた…。

そんな思いで観てほしい作品です。