山桜

イメージ 1藤沢周平の同名短編を「はつ恋」の篠原哲雄監督、田中麗奈主演コンビで映画化した感動時代劇。嫁ぎ先に恵まれず辛い結婚生活を堪え忍ぶ女性が、かつて縁談を断った実直な侍との偶然の出会いを機に本当の愛を見つけるまでの道のりを、庄内の美しい風景をバックに繊細に描き出す。共演は「MAKOTO」の東山紀之
 江戸後期、北の小国、海坂藩。最初の夫に先立たれた後、磯村家へと嫁いだ野江。しかし、武士でありながら蓄財に執着する夫に野江への愛情はみじんも感じられず、“出戻りの嫁”と蔑む姑も野江に辛く当たるばかり。そんなある日、久々に叔母の墓参りをすませた野江はその帰り道、美しく咲き誇る一本の山桜の下で一人の武士と出会う。手塚弥一郎と名乗ったその侍は、彼女が磯村に嫁ぐ前に縁談を申し込まれた相手だった。その時は、母一人子一人の家では苦労が多かろうと、会うこともなく断ってしまったのだった。ところが、そんな弥一郎から、野江は思いがけず優しい言葉をかけられる。束の間の邂逅にもかかわらず、沈みがちだった野江の心は励まされ、辛い結婚生活にも再び健気に向き合い始める野江だったが…。(allcinema)



幸せへのまわり道──


2008年作品




東くんの映画だということで、長年彼のファンである友人と観に行こうかと言いながら、
結局時間が合わずにDVD鑑賞となりました。

東くんは、立ち居振る舞いがとっても凛々しいと思っているので、
大画面で観たらかっこいいだろうな~、と思いました。


藤沢周平原作作品では、
たそがれ清兵衛】が、真田さんが主演ということだけではなく
作品としてもアカデミー外国賞にノミネートされるくらいだったし、
蝉しぐれ】はその切なさがツボにはまって、印象的な作品だったし…。

なので今回は期待の作品でした。


冒頭、野江と手塚弥一郎が出会うシーンに見事な山桜。


季節の移り変わりが良く分かる映像はただただ綺麗で、
最後にもう一度登場する山桜で、1年が過ぎたことが伝わりと、
台詞ではなく映像で時間の流れを見せてくれます。

人の心も推し量ることを前提としているような作りは、
叙情的、というのかもしれません。


それでももう少し動きが欲しかったと思う、とにかく静の作品でした。

起伏の激しい作品ばかり観ているから、こういう叙情的な作品の良さを感じないのかな…?
などと思ってしまったのですが…。

ちょうど地上波で【隠し剣 鬼の爪】があっていたのですが、
直接心に届くドラマがありました。

そういうドラマがないんですよね~。

ラストだって結局何の解決もないままに終わってしまうのです。
そういう終わりがいけないわけじゃなくて、
その後、ふたりがどうなっていくのかを想像する余韻が薄かったような気がしました。


田中麗奈&東くんだっただけに、残念でした…。