レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―(2009)

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三国志の有名なエピソードを基に、日本をはじめアジア各国で大ヒットを記録したジョン・ウー監督によるスペクタクル巨編「レッドクリフ」の後編。ついに迎えた歴史的大戦“赤壁の戦い”が空前のスケールで展開していく。出演は周瑜役にトニー・レオン諸葛孔明役に金城武
 80万の曹操軍をわずか5万で迎え撃つ劉備孫権連合軍は、軍師・孔明の知略と指揮官・周瑜の活躍でどうにか撃退に成功する。思わぬ大敗にも依然圧倒的な勢力を誇る曹操は、2000隻の戦艦を率いて赤壁へと進軍する。そんな中、曹操軍には疫病が蔓延してしまうが、非情な曹操は死体を船に積み、連合軍のいる対岸へと流す。これにより連合軍にも疫病が拡がり、ついに劉備は自軍の兵と民のため撤退を決断する。ただひとり戦地に残り、周瑜とともに戦う道を選んだ孔明だったが、劉備軍が持ち帰ったことで生じた矢の不足の責めを問われてしまう。すると孔明は、周瑜に3日で10万本の矢を調達してみせると宣言するのだったが…。(allcinema)


製作国 アメリカ/中国/日本/台湾/韓国



初めて試写会に当たったので、おさらい会前だというのに出かけてきました。
会場は、“福岡ルクル ワーナー・マイカル・シネマズ

8割がた席が埋まっている、という場内。


Part1が先日地上波であっていたのですが、
それを観て、そうか、これがあったんだな~!と、改めて繋がりを感じたりもしましたが、
少々Part1の記憶に乏しくてもいいように、
冒頭は人物紹介と前作の復習があって安心して観ることができました。


Part1で金城武扮する孔明が飛ばした鳩は、
スパイ活動をする尚香との情報交換の手段となっていました。
この尚香のスパイ活動には、多少無理があるようには感じましたけど、
そこは軽く流しておくと、後半に意味を持ってくる伏線にもなっています。


トニー・レオン演じる周瑜剣舞の素晴らしかったこと!
役者さんって本当に何でもできるんだな~と感動しました。

もちろん孔明役の金城武もかっこ良かったのですが、
今作では、とにかく曹操が素晴らしかったです。

戦争では、敵味方どちらにも正義があるということを、
曹操軍側を描くことで、よく表していると思いました。

確かに戦争を始めたのは私的な欲望からかもしれませんが、
戦う以上、勝って家族の元に帰りたいという気持ちは曹操軍も同じで、
疫病で倒れていく兵士たちを見舞う曹操の姿は、憎い仇、とは描かれていません。

曹操役のチャン・ホンイー氏。
素晴らしかった、という単純な言葉では表せられない演技で、
Part2を盛り上げたひとりです。


大きな仕掛けがあって、周瑜率いる孫権軍が曹操軍を打ち破るのですが、
後半の火責めのシーンは、客席でも爆発で地鳴りがするような大音量と
大量の火で身体が熱くなって行くような錯覚を覚えたりもしました。


そして最後に、『勝者はいない』という周瑜の言葉に
戦争の悲劇や虚しさを感じずにはいられませんでした。

そんな反戦のメッセージも込められていたのかもしれませんね。


ラスト…。
赤壁の戦いでは同盟を結んだ孫権軍と劉備軍ですが、
その後は敵味方になるだろうと言いながらも、どこか遠い話のように聞こえてしまったのは、
周瑜孔明に信頼関係が残っていたからかなと、勝手な想像もしました。



女性たちの活躍は、さすがに賛否があるかなと思ったりもしますが、
そこは大いなるエンタメ性として受け止めましょう。



どのシーンも見ごたえがあり、もう一度観たいと未だに興奮が冷めません…!