レールズ&タイズ

イメージ 1あの才能ある監督の娘「アリソン・イーストウッド」の
初監督作!
命が失われようとも、愛は存在する。

ケヴィン・ベーコンマーシャ・ゲイ・ハーデン主演、アリソン・イーストウッド監督で贈るハートウォーミング・ムービー。ケヴィン・ベーコン演じる鉄道技師トム・スタークは、妻(マーシャ・ゲイ・ハーデン)の病気と向き合えないでいた。そんな折、トムは鉄道事故で孤児となった少年を引き取ることになる。少年を家族に迎え入れたことでトムの心に微妙な変化が生じる。一方、家族を失った少年もまた本当の家族を求めていた。小さな変化は大きなうねりとなり、トムは次第に病床の妻にも心を開いていくのだった…。本当の意味で人と心を通い合わせることの難しさを、繊細な演技と優れた演出で描き出す、心温まる感動の物語。(Amazon)


2007年 アメリカ製作作品
劇場未公開




『本と映画とちょこっと日記』のmrtさんのブログで紹介されていた作品で、
ケビン・ベーコンは好きな俳優さんなのでレンタルしてみました。


鉄道技師で末期癌の妻を抱えるトムは規則に厳格で、
その所為もあって列車故を起こしてしまいます。

…この事故を起こした車に乗っていたデイビーは、
母親が睡眠薬を飲んでいたことを知らせずに、母親を殺したのはトムだと責めます。

残された時間を自分の好きに使いたいと、入院を拒むトムの妻メーガンは、
仕事がすべてで引っ越しを繰り返したことや、
子供を作らなかったことなどで、トムとの間はぎくしゃくしていました。

そんなトムとメーガンの元に、孤児になったデイビーが現れてから、
夫婦の関係が少しずつ変化し、
デイビーも、事故の真相と向き合うことができるようになり、
トム・メーガン・デイビーの三人にも、絆が生まれ始めていきます。


加害者と被害者家族が一緒にいるなど、本来許されないのですが、
互いに相手を必要としていました。

子供が欲しかったメーガンにはデイビーが。
メーガンの望みを叶えたかったトムにもデイビーが。
そして、母親を亡くしたデイビーにはトムとメーガンの愛情が。
それぞれに必要だったのです。



末期癌の患者とその家族の苦しみ。
加害者と被害者の関係。
里親問題。
など、いろんなテーマが絡み合っていきます。


傷を持った者同士が出会うことで、理解しあえる。優しくなれる。

そんなことを感じます。


家族が亡くなったとしても、残された者は生きていかなくちゃいけないから、
メーガンがトムに、仕事ばかりしていると責めるシーンは、ちょっと辛かったです。

トムは、メーガンがいなくなっても生きていかなくちゃいけないんだよ。

残された者、としては、トムを庇ってしまいましたが、
逝く者は、自分のことだけを想っていてほしいと思うのでしょうね。


そんなふたりだったから、デイビーが現れて良かった。
残される者はデイビーと人生を歩むだろうし、
逝く者は、最期に子供を持つという経験をしたのですから…。


生と死を考えさせる秀作です。