ラフマニノフ ある愛の調べ

イメージ 1ロシアの天才作曲家兼ピアニスト、セルゲイ・ラフマニノフの波乱の生涯を映画化した音楽伝記ドラマ。1873年ロシアに生まれ、ロシア革命後は亡命先のアメリカで活動を続けたラフマニノフの創作の苦悩と、彼の人生に深く関わる3人の女性との愛の遍歴を美しい旋律とともに綴る。監督は「タクシー・ブルース」のパーヴェル・ルンギン。
 1918年、ロシア革命に反対の立場をとるラフマニノフアメリカに亡命、その後、全米各地を演奏ツアーで巡り、大成功を収める。その一方で、作曲活動はまるで進まず、焦燥感に苛まれるラフマニノフ。祖国への望郷の念も募るばかりで、妻ナターシャの支えもむなしく、彼の精神は安定を欠いてしまう。そんな時、彼のもとに、送り主不明のライラックの花束が届く。その花の香りは、彼の故郷の思い出と深く結びついていた…。(allcinema)


君に、捧ぐ──。

2007年 ロシア製作作品
原題:LILACS

監督: パーヴェル・ルンギン
脚本: マイケル・ドゥナエフ ルシンダ・コクソン パーヴェル・フィン
音楽: ダン・ジョーンズ
出演: エフゲニー・ツィガノフ/セルゲイ・ラフマニノフ
    ビクトリア・トルガノヴァ/ナターシャ
    ヴィクトリヤ・イサコヴァ/アンナ
    ミリアム・セホン/マリアンナ



劇場で観たかったんですが、何しろ近くでやってなくて…。
マニアックな作品なんでしょうから、単館上映でも仕方ないですけど。

そんな待ちにまった鑑賞となりました。

ラフマニノフという人は、ピアノコンチェルト2番が有名で…。
先ほどバンクライバーン国際ピアノコンクールで優勝した辻井伸行さんも、
この曲を演奏していましたし、映画でもよく使用されています。

そんな有名なコンチェルトを作った人のことを、ほとんど知りませんでした。

ロシア革命前後の人で、革命に反対だったことでアメリカに亡命します。
ロシア大使を前にして、絶対に演奏しないというあたりでは、
確かに革命で辛い思いもしたんだろうと想像はできますが、あまり突っ込んで描かれてはいません。


今作では、ラフマニノフと関わった三人の女性のことが描かれています。

初の交響曲を捧げたアンナ。
音楽の授業をした学校の女子学生、マリアンヌ。
従姉のナターシャ。
それぞれに、ラフマニノフに大きな影響を与えました。


アメリカに渡ってからは、過酷な演奏活動で身も心も疲れ果ててしまい、
家族にも優しくできない日々が続きます。
そんなラフマニノフを救ったのは、ライラックの花でした。

原題もその花の名前なわけで、偉大な音楽家を描きたかったわけではないのかもしれません。
それでも、いつどうやってピアノコンチェルトが作られたのかなど、
作曲としてもエピソードがもっと欲しかったです。

期待していた分だけ、少々物足りなさを感じましたが、
有名なピアノ・スタインウェイとの関わりなどは面白く観ました。


もっと感動の嵐の中に身を置きたかった…というのが正直な感想です(^^ゞ