ナインスゲート

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スペインの稀覯本狩猟家コルソは、ある富豪に中世に出版された奇書『九つの扉』の真贋鑑定を依頼されるがその矢先、友人が出版社オーナーから購入した『三銃士』第42章の肉筆原稿の調査も頼まれる。その後、オーナーは自殺し、コルソも何者かに襲われる。彼はポルトガルのシントラ、パリに飛び調査を進めるが、周囲で殺人が次々と!!悪魔を呼び出す呪文が描かれた奇書には恐るべき秘密が隠され、それが現実に…。映画化原作。オカルト・ミステリーの傑作。

ナインスゲート /ペレス・レベルテ/〔著〕 大熊栄/訳  集英社文庫



『月に1冊の読書』を目標に、近年稀なくらい頑張ってます☆

6月の1冊は、ジョニーの出演で知った【ナインスゲート】の原作です。


読みたいと思ってたわけじゃなくて、
ネットサーフィンしてあちこちうろついてたときに出合いました。

原題は『デュマ倶楽部あるいはリシュリューの影』
集英社刊単行本タイトルは『呪いのデュマ倶楽部』ですが、
この本を基にした映画が公開された関係で『ナインスゲート』という表題になっています。


デュマを巡る物語と、悪魔本の真贋を解き明かす物語が交差して進むミステリーです。

これは確かに映画【ナインスゲート】の原作ではありますが、
映画ではデュマの話をバッサリと切りとって、
【ナインスゲート】として仕上がっているんです。

かなり入り組んだ内容だということと、
やはり『三銃士』を知らないと面白味も半減するかな、という感じですね~。

一点ニヤリとしたのは、
謎の女性、イレーネ・アードラーの住所がべーカーストリートだったんです。
かの有名なシャーロック・ホームズの住まい。

…という具合に、いろんな著書からの引用が多いんです。
一つずつこだわったら先に進みません(^^ゞ


登場人物は映画より多いですし、結末も違います。
でも本のコルソーも浮かんでくるのはジョニーだし、
イレーネ・アードラーもエマニュエル・セニエなのです(^^♪


そんな風に読んでもいいかな。という作品です。