12人の怒れる男

イメージ 1シドニー・ルメット監督による不朽の名作「十二人の怒れる男」を、ロシアの名匠ニキータ・ミハルコフ監督が現代のロシアに置き換えてリメイクした緊迫の法廷ヒューマン・サスペンス。有罪確実と思われた裁判の評決を巡り、思いがけず議論白熱となる12人の陪審員の姿を通して、人を裁くことの難しさや現代ロシアが抱える様々な社会問題を描き出す。
 ロシアのとある裁判所で世間の耳目を集めたひとつの殺人事件が裁かれていた。被告人はチェチェンの少年。養父であるロシア軍将校を殺害した罪に問われ、検察は最高刑に当たる終身刑を求刑。3日間の審理も終わり、残すは12人の陪審員による評決を待つばかりとなる。いくつもの状況証拠から、有罪は誰の目にも明らかと思われた。陪審員たちの中にも簡単に済ませてしまおうとの空気が流れ、直ちに挙手による投票が行われた。ところが、11人が有罪に手を挙げる中、ただひとり、陪審員1番の男だけが遠慮気味に無罪に1票を投じる。有罪票を投じた男たちは、陪審員1番の思いがけない行動に不快感を露わにするが…。(allcinema)


少年の運命は、12人の陪審員に委ねられた

2007年 ロシア製作作品
原題:12

監督: ニキータ・ミハルコフ





映画好きのギタリストがお勧めしてくれた作品です。

シドニー・ルメットのオリジナルは未見で、観なくちゃな~と思いました。
少々間延びする感じはあるのですが、ラスト10分くらいは見ごたえがありました。


間延びの原因は、陪審員が自分のことを語るなど、
展開がゆっくりなことでしょうか。

確かに、それぞれの立場で判決を決めるわけで、
一人、かたくなに有罪を主張する男のことは、
何故なのかは、置かれた立場故だと知ることができます。


真実が明らかになったことで、より困難な状況に向き合うことになるラスト。
陪審員として、その決定は間違ったことではないけれど、
事実を前にして、動揺を隠せない人々…。

自分勝手な意見だとは思えません。
私だってあの立場にいたら、同じ様に保身に回るでしょう。

間延びしたと思うことがウソのような、緊迫したラストは
奥が深く、割り切れなず…。


ロシア的な背景はあったにしても、
陪審員物として、とても興味深く観ることができました。