ある公爵夫人の生涯

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イギリスの元王太子妃ダイアナの生家としても知られるスペンサー家。18世紀後半にその名門貴族に生まれ、17歳でデヴォンジャー公爵夫人となった実在の女性、ジョージアナの華やかにしてスキャンダラスな結婚生活を描いた歴史ドラマ。主演は「つぐない」のキーラ・ナイトレイ、共演に「イングリッシュ・ペイシェント」「ナイロビの蜂」のレイフ・ファインズ。監督はドキュメンタリー畑出身で長編劇映画2作目のソウル・ディブ。
 18世紀後半のイギリス。スペンサー家の令嬢ジョージアナは、世界有数の名門貴族であるデヴォンジャー公爵との結婚が決まる。美しく聡明なジョージアナはたちまちロンドン中の注目の的に。ところが結婚してすぐに、彼女はデヴォンジャー公爵が男子の後継者をもうけることにしか興味がなく、自分をまるで愛していないという現実を突きつけられる。社交界の華として人々の羨望を集めながらも孤独が募るジョージアナ。そんな時、彼女はエリザベスと出会い、友情を築くことで大きな心の慰めを得るのだったが…。(allcinema)


18世紀にも、スキャンダル。

2008年 イギリス/イタリア/フランス製作作品
原題:THE DUCHESS


監督: ソウル・ディブ
原作: アマンダ・フォアマン
脚本: ソウル・ディブ ジェフリー・ハッチャー アナス・トーマス・イェンセン
音楽: レイチェル・ポートマン
出演: キーラ・ナイトレイ デヴォンジャー公爵夫人(ジョージアナ)
    レイフ・ファインズ デヴォンジャー公爵
     シャーロット・ランプリング レディ・スペンサー
    ドミニク・クーパー チャールズ・グレイ
    ヘイリー・アトウェル レディ・エリザベス・フォスター
    サイモン・マクバーニー チャールズ・ジェームズ・フォックス
    エイダン・マクアードル リチャード・シェリダン




キーラのコスチューム劇とならば、観なくてはいけないでしょう。
ほんとに似合うんですよね~。


ジョージアナと母親は、公爵との結婚に大喜び。
たった二度しか会ってなくても、
本当の愛には時間は関係ない…みたいな台詞を母親が言うんですが、
公爵にとっては、愛情ではなく、後継ぎを産めるかどうかが大事だったのです。

ジョージアナへの愛情は、最後には「自分なりに愛した」とは言いますが、
後継ぎを生むだけの道具と知り、
そして浮気を続ける公爵に対して、
ジョージアナの愛情だって冷めても仕方ないでしょう。


そんなジョージアナが社交界へ目が移り、
自分を着飾って表現することや、昔馴染みとの恋愛に没頭したことも
公爵や世の中へのアピールだったと感じました。

私を見て…。

そして必要とされる場所で生きがいを見つけたのです。


浮気をされても、息子を産めば大丈夫と言い続ける母親。
体面、だったんでしょうが、
ジョージアナの救いにはなりませんでした。


そこに現れたエリザベス。

唯一信頼できる存在だった彼女が、夫と浮気をしてしまう…。

ひとつ何かが悪い方向へ進むと、
連鎖反応を起こすかのように続いて起こってしまう。


妻妾同居の生活なんて、普通なら耐えられないでしょうが、
ジョージアナには愛する子供たちがいた。
子供たちを守るためなら何でもできる…。


子供たちに身を捧げたジョージアナが、
彼女の希望で、彼女の死後、
公爵とエリザベスとの結婚を認めたという文章に、
結局一番懐が大きかったのはジョージアナだったんだと思いました。


自由な恋愛などできなかった時代、
自分を表現し続けた女性の物語です。


「便利さは不便なんですよ」
と某TVで野村沙知代さんが言ってましたけど、
現代の方が自由だと言えるのか、ちょっと考えてしまいました。


いつの時代でも、自分らしく生きることは難しいかな。
惰性で生きてる日々ですもん…。




音楽は【ショコラ】や【サイダーハウス・ルール】のレイチェル・ポートマン
同じ匂いがしますね(^^)