クララ・シューマン 愛の協奏曲

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ロベルト・シューマンヨハネス・ブラームスという2人の偉大な作曲家に愛と芸術の両面で深く関わり、自身も音楽家として豊かな才能を持ち合わせていた女性、クララ・シューマンの人生を描いた音楽ドラマ。主演は「マーサの幸せレシピ」のマルティナ・ゲデック、共演にパスカル・グレゴリー、マリック・ジディ。監督はブラームス家の末裔でもある「林檎の木」のヘルマ・サンダース=ブラームス
 19世紀半ば。著名な作曲家ロベルト・シューマンの妻クララは、母として7人の子どもを育てながら、自身もピアニストとして活動する多忙な日々を送っていた。そんな彼女の前に、若き天才作曲家ヨハネス・ブラームスが現われる。クララを敬愛する陽気なヨハネスは、やがてその才能をロベルトにも認められ、シューマン邸での奇妙な同居生活が始まるが…。(allcinema)





シューマンブラームス
二人の天才が魅せられた女神──

2008年 ドイツ/フランス/ハンガリー
原題:GELIEBTE CLARA  CLARA


監督: ヘルマ・サンダース=ブラームス
脚本: ヘルマ・サンダース=ブラームス
出演: マルティナ・ゲデック クララ・シューマン
    パスカル・グレゴリー ロベルト・シューマン
   マリック・ジディ ヨハネス・ブラームス
    クララ・アイヒンガー マリー・シューマン
   アリーネ・アネシー エリーゼシューマン
   マリーネ・アネシー オイゲニー・シューマン
   サッシャ・カパロス ルートヴィヒ・シューマン
    ペーター・タカツィ ヴァジレフスキー
    ヴァルター・タイル リヒャルツ医師




クララ・シューマンの目を通して、偉大な二人の音楽家を描いた作品です。

物語が始まったとき、
ロベルト・シューマンはすでに躁鬱状態にありました。
クララがピアニストとしてツアーをすることで
生活費を稼いでいたようですけど、
シューマンデュッセルドルフ音楽監督として赴任することで
ようやく、定住することができました。

子だくさんのシューマン一家において、
クララは、大黒柱として肝っ玉母さんぶりは発揮しています。

子育てしながら、日に4時間の練習が必要だと言うクララ。

そして、音楽監督として赴任しつつも、
楽団の指揮者としての適性を疑われる夫に代わって、
“女”と馬鹿にする楽団の指揮者として棒を振るクララ。

お見事!としか言いようがありません。


母として妻として家庭を守りながら、夫の代わりも務めあげるクララは、
本当にロベルトを愛していたんだろう、と思わずにはいられませんでした。

ロベルトは、確かに才能ある音楽家でした。
『ライン』と名付けられた交響曲は、
シューマン家のメイドも涙したほどの、美しいメロディを描きだしました。

その反面、耳鳴りがすると痛み止めにアヘンを要求したり、
川に飛び込んで自殺を図ったり、
愛情がなければ…、
ロベルトの才能を信じていなければ…、
そこまで尽くせなかったのではないかと思います。


若いブラームスとの出会いが、
ロベルトとクララに新しい希望を見出させます。

ブラームスがクララを愛していたことは、俗説として語られていますが、
今回この作品によって、ブラームスの無償の愛を感じることができました。
恋愛とか、そんな単純な関係じゃなかったんだろうな~と思います♪


ふたりの偉大な音楽家に愛されたクララの人生は、波乱万丈でした。
それも本人に魅力があったからでしょう。

そんなクララの、音楽家として、女性としてに魅力を感じる作品です。
もちろん、シューマンブラームスの音楽も堪能できます。



ロベルトがカーニバルに出かけるシーンがあって、
お!『謝肉祭』か~と思ったんですが、この曲はもっとずっと前に作られてました(^^ゞ