ゴールデンスランバー (2009)

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圧倒的なリーダビリティと鮮やかすぎる伏線回収で、2008年の“本屋大賞”や“山本周五郎賞”を受賞するなど各方面から絶賛された伊坂幸太郎の傑作ミステリーを映画化。仙台を舞台に、ある日突然、見えない巨大な力によって首相暗殺の濡れ衣を着せられ追いつめられていく一人の男が、かつての仲間たちをはじめ彼の無実を信じる人々の支えだけを頼りに、懸命の逃亡を繰り広げる姿をスリリングかつ感動的に描き出す。主演は「南極料理人」の堺雅人、共演に「チーム・バチスタの栄光」の竹内結子。監督は、これまでにも「アヒルと鴨のコインロッカー」や「フィッシュストーリー」など伊坂幸太郎作品の映画化で実績を残してきた中村義洋
 仙台に暮らすごく平凡な30歳の独身男、青柳雅春。金田首相が凱旋パレードを行うその日、大学時代の同級生・森田に呼び出された彼は、“お前、オズワルドにされるぞ。とにかく逃げろ”と謎の警告を受ける。その直後、背後のパレード会場で爆発音がしたかと思うと、なぜか2人の前に警官が現われ、躊躇なく拳銃を向ける。訳もわからぬまま反射的に逃げ出した青柳は、やがて自分が身に覚えのない証拠によって首相暗殺の犯人に周到に仕立てられていくことを大量のマスコミ報道で知る。青柳の元恋人で大学時代のサークル仲間でもある樋口晴子は、事件の報道に驚き、かつての仲間たちに連絡を取ろうとするのだが…。(allcinema)


無実の男、首相暗殺犯に断定

事件のガギを握るのは、ビートルズの名曲


監督: 中村義洋
原作: 伊坂幸太郎
脚本: 中村義洋 林民夫 鈴木謙一
音楽: 斉藤和義
主題歌: 斉藤和義 『Golden Slumbers』
エンディングテーマ: 斉藤和義 『幸福な朝食 退屈な夕食』
出演: 堺雅人 青柳雅春
    竹内結子 樋口晴子
    吉岡秀隆 森田森吾
    劇団ひとり 小野一夫
    柄本明 保土ヶ谷康志
    濱田岳 黒いパーカーの男 キルオ
    渋川清彦 岩崎英二郎
    ベンガル 轟静夫
    大森南朋 樋口伸幸
    貫地谷しほり 凛香
    相武紗季 井ノ原小梅
    永島敏行 小鳩沢
    石丸謙二郎 ソニン 鶴田亜美 でんでん 滝藤賢一 木下隆行 木内みどり 青柳照代
     竜雷太 伊東四朗 青柳一平 香川照之 佐々木一太郎




堺正人ファンの後輩につきあって行ってきました。
劇場で予告編が流れた頃から面白そうだと思ってたし…。


「おまえ、オズワルドにされるぞ」
釣りに誘われた友人からそう言われた青柳。

釣りに誘われたから釣りに行く格好で登場したシーンは、
能天気な感じが伝わって苦笑い、でした。
やってもない首相暗殺犯にされて、必死で逃げる姿も、
その冒頭のシーン同様、幾度となくくすくす笑いを誘いました。

首相暗殺犯に仕立てられて、挙句の果てに自分の過去が変えられ、
どうする事も出来なくて、逃げるしかなくて…。

自分に置き換えたらぞっとしそうな話なのに、
ちょっと悲しそうな顔をした堺雅人が好演。
守ってあげたくなる…。
母性本能をくすぐる雰囲気を持ってますね(^^)


国家を敵に回した…?
いやいや、勝手に国家の敵にさせられちゃった青柳の人と成りを、
大学時代を回想しながら描いて行きます。


そんなバカな…!
と思うこともいくつもあって、
言葉も発せずにいきなり銃を撃ってくるシーンは、その代表格。

一体なぜこんなことが起こったのか、
結末としてあれは有りなのか。
だって、自分が無くなっちゃうんですよ~。
煮え切らないけどな~。

なお且つ、堺雅人竹内結子らの学生時代にビートルズというのも
そんな年じゃないだろー!
と思ったりしますけど…。


全体的に、ハチャメチャ感で押し通してあり、
たぶん原作も、そういう色合いなんだろうなと思えます。

いろんなエピソードが伏線となって絡み合うのは、
井坂ワールドの面白さなんでしょう♪


とにかく逃げる。
でも逃げるのはひとりじゃない。
手助けする人たちがいるから逃げきれる。

手助けしたくなる人物なのです、青柳君は(^^)
堺=青柳の人の良さがよく出ている作品です。


手助けする人たちも皆いい味出しています。

伊東四朗は出番は少ないけど、
息子を信じて、押しかけたマスコミを一喝するシーンは小気味がいいです。
バンバン銃をぶっ放すときの笑顔が不気味な長島敏行。



青柳のその後はどうなったんでしょうね。

考えると切なくなります…。