終末のフール
昨年、月に1冊のペースで文庫本を読むことができました。
しばらく活字から遠ざかっていたので、
そんな結果は嬉しいものでした。
しばらく活字から遠ざかっていたので、
そんな結果は嬉しいものでした。
2010年も、そのペースで行きたいと思って、
まず選んだのがこの作品。
まず選んだのがこの作品。
伊坂幸太郎氏の2冊目です。
短編が繋がっていくというのは、この作家さんの特徴のようです。
“フール”という言葉に引っ掛けて、
どのタイトルにも「○ール」という文字が入っています。
どのタイトルにも「○ール」という文字が入っています。
あと8年で地球が滅亡する…。
余命が分かったとしたら、どう生きるだろう。
余命が分かったとしたら、どう生きるだろう。
言葉にするとそんな事なのですが、
それぞれが、それぞれの思いを持って生きている姿を、
決して荒唐無稽にならずに、リアルに描いているところが面白いと思いました。
それぞれが、それぞれの思いを持って生きている姿を、
決して荒唐無稽にならずに、リアルに描いているところが面白いと思いました。
父親の遺した本を読破する少女がいます。
どうせ死ぬなら、きっとぐうたらに過ごすだろうな。
うん、本を読んだりDVDを観たりしよう。
恋愛もしないとそんかな。
うん、本を読んだりDVDを観たりしよう。
恋愛もしないとそんかな。
少女の姿を通して、自分自身が存在するような気分になりました。
子供を授かったかもしれない、と悩む若い夫婦もいました。
これは悩む、誰でも悩む。
でも、たとえわずかでも、家族と一緒に過ごす時間は何物にも代えがたい。
これは悩む、誰でも悩む。
でも、たとえわずかでも、家族と一緒に過ごす時間は何物にも代えがたい。
そう思わずにはいられませんでした。
普通の人たちの、普通の生活が描かれているのですが、
そこには、それぞれの生きたいという強い願いが込められています。
そこには、それぞれの生きたいという強い願いが込められています。
切ない中にも、さわやかな風を感じる作品です。