クレイジー・ハート
「フィッシャー・キング」「ビッグ・リボウスキ」のジェフ・ブリッジスが、落ちぶれたカントリー・シンガーを熱演し絶賛された音楽人生ドラマ。酒に溺れ、結婚にも失敗し、才能がありながら成功とはほど遠い音楽人生を歩んできた初老ミュージシャンが、彼に興味を抱いた女性ジャーナリストとの出会いをきっかけに再起を図る姿を、ユーモアとペーソスを織り交ぜ感動的に綴る。共演に「ダークナイト」のマギー・ギレンホール。俳優としても活躍するスコット・クーパーの監督デビュー作。また、T=ボーン・バーネットとライアン・ビンガムの共作による主題歌『The Weary Kind』はみごとアカデミー歌曲賞に輝いた。
57歳のカントリー・シンガー、バッド・ブレイクは、かつては一世を風靡したこともあるものの、すっかり落ちぶれた今では場末のバーなどのドサ回りで食いつなぐしがない日々。新曲がまったく書けなくなり、かつての弟子トミー・スウィートの活躍にも心穏やかではいられず、酒の量ばかりが増えていく。そんなある日、地方紙の女性記者、ジーン・クラドックの取材を受けることに。親子ほども年の離れた2人だったが、思いがけず一夜を共にしてしまう。しかし、離婚の痛手を抱え、4歳の息子と2人暮らしのジーンは、関係を深めることに躊躇いをみせる。そんな中、巨大スタジアムで公演を行う弟子のトミーから共演の依頼が舞い込むバッドだったが…。(allcinema)2009年 アメリカ原題:CRAZY HEART傷ついた者にしか、歌えない愛がある
2009年のアカデミー男優賞、
ゴールデングローブ男優賞と受賞している作品なので、
できれば劇場で観たかったんですが、
近くでやってくれなかったんですよね~。
カントリーって一時期流行ったんですよね。
例の「カントリーロード」
ジョン・デンバーのレコードも持ってたりします(^^ゞ
聴き惚れてしまう歌声ですね。
ジェフ・ブリッジスの声は。
それに、コリン・ファレルってこんなに歌える人だったんだ~…。
ショーのシーンは見入ってしまいます。
歌うことだけが生きがいだったはずなのに、
いつしか年老いて、酒と煙草に頼る日々。
老いていく自分に対しての苛立ち。
周囲から曲を書けと言われても、素直になれない。
年とともに頑固になっていくんだよな~。
そんな中で出会った若いジーン。
お互いが惹かれていった過程がちょっと曖昧だけど、
いわゆる一目ぼれ、なんでしょうね。
何事にも投げやりだったのに、ジーンに対してだけは必死で
そういう姿は好感が持てたりします。
でも、女は冷静で、ある意味計算高い。
理想ばかりの男と違って、現実を歩んでいたい女は、
バッドを受け入れることができないんですよね。
それも分からないではないけど…。
このあたりはどちらの想いにも心が揺れました。
ジーンから別れを言い渡されて、バッドは一からやり直すんですよ。
普通ならそう簡単ではないかもしれないけど、
バッドには音楽があった。
音楽ってそういう力があるんですよ。
癒しだったり活力だったり…。
あまりにあっさりとしたラストに、ちょっと拍子抜けしちゃったけど、
べたべたした、男女の恋愛物語を描きたかったわけじゃないだろうから、
このラストでいいのかもしれない…。
地味だけど、等身大の人間を見ることができる作品です。