ハゲタカ

イメージ 1買収ファンドを扱った元新聞記者の作家・真山仁の原作を基にNHKでドラマ化され、国内外で賞賛を得たTVシリーズを銀幕へ昇華した社会派ドラマ。本作は原作のシリーズ第3弾『レッドゾーン』をベースとしてTV版から4年後を舞台に、日本の大手自動車メーカーをめぐって繰り広げられる企業買収の天才“ハゲタカ”と中国系巨大ファンドから送り込まれた“赤いハゲタカ”の壮絶な買収戦争の行く末を緊迫感たっぷりに描く。主演の“ハゲタカ”こと鷲津にはTV版に引き続き「ヴァイブレータ」の大森南朋。共演に「カフーを待ちわびて」の玉山鉄二。監督はTV版の演出も手掛けた大友啓史。
 徹底した合理主義で瀕死の日本企業を次々と買い叩き、“ハゲタカ”の異名をとった鷲津政彦も、今では絶望的な日本のマーケットに見切りをつけ、海外に生活の拠点を移していた。そんな鷲津のもとにある日、かつての盟友・芝野が訪ねてくる。彼が現在役員を務める日本の名門自動車メーカー“アカマ自動車”を、中国系巨大ファンドによる買収危機から救って欲しいと頼みに来たのだった。その買収の急先鋒となっているファンド、ブルー・ウォール・パートナーズを率いるのは、残留日本人孤児三世の劉一華(リュウ・イーファ)。彼は、鷲津が勤務していた米ホライズン社の元同僚で、自らを“赤いハゲタカ”と名乗っている。こうして、巨額の資金を背景に圧倒してくる劉との因縁めいた買収戦争に挑む鷲津だが…。(allcinema)
 
2009年
 
こんな国に、誰がした。
破壊者か? 救世主か?
 
監督: 大友啓史 
原作: 真山仁  『ハゲタカ』『ハゲタカII』『レッドゾーン』
脚本: 林宏司 
音楽: 佐藤直紀 
音楽プロデューサー: 岩瀬政雄 
出演: 大森南朋 鷲津政彦
       玉山鉄二 劉一華
       栗山千明 三島由香
       高良健吾 守山翔
       遠藤憲一 古谷隆史
       松田龍平 西野治
       中尾彬 飯島亮
       柴田恭兵 芝野健夫
       嶋田久作 志賀廣太郎 小市慢太郎 グレゴリー・ペーカー 脇崎智史
 
 
 
年内最後の自宅鑑賞は、TSUTAYAさんからの1枚。
邦画は後回しになりがちなので、いつも時期をかなり外してしまいます。
今回のこの作品も、リストインしていたのはいつのことやら…(^^ゞ
 
TVドラマは未見、原作も未読です。
それぞれのキャラクターがどんな位置にいるのか、
ちょっと分かりにくい部分はあるものの、
鷲津&劉の“凄み”は感じました。
 
基本は買収の話なわけで、耳慣れない専門用語も飛び交うと
台詞がすんなり入ってこないことも多いんですけど、
実はそれと並行して、劉の素性という物語が組み込まれているので
気がついたらけっこうハマって観てました。
 
買収される側、アカマ自動車の心情が薄かったのは物足りなかったけど、
取締役解任のシーンでは、世の中の無情を感じたし、
夢や希望を持って仕事をしている男のカッコ良さは、
ラストで柴田恭平が見せてくれました。
 
社会派ドラマより、人間ドラマに興味が湧くのは
好みの問題なので、しかたありませんね(^^ゞ
 
大森演じる鷲津のクールさよりも、
玉山演じる劉の哀しさに惹かれてしまうのも好み…?
 
 
「金がない悲劇と金がある悲劇」
 
作品中の台詞ですけど、それぞれですよね~。
でも、「あっても邪魔にならないから」と言われたこともあるので、
上手につきあって行けるといいんでしょうが…。
って、語る金額が全然違いますけどね^^;
 
 
冒頭の、赤い車が走る砂埃が舞う道と、
ラストで、そこに立つ鷲津の姿が印象的でした。
 
134分で見せるには、ちょっと濃い内容でしたね。