マイ・フェア・レディ

イメージ 1言わずと知れた、ヘプバーン主演によるミュージカル映画の大作。ロンドンの下町。花を売り歩いていた女性イライザは、通りすがりの言語学教授ヒギンズに言葉の訛りを指摘され、彼の提案で訛りの矯正と淑女になるための礼儀作法を教わることに。そして、ヒギンズの家に住み込みながら厳しい指導を受けるイライザ。彼女はやがて、上流階級の貴婦人として競馬場へ赴き、社交界に華々しくデビューする。ところが、淑女らしさにますます磨きをかけていたある日、ヒギンズの研究対象にされていたことを知り、ショックを受けたイライザは彼のもとを去ってしまう…。音楽・踊り・出演陣のどこをとっても、「サウンド・オブ・ミュージック」や「ウエスト・サイド物語」と並ぶミュージカル映画の傑作。必見! ビデオは「ニュー・デジタル・バージョン」も有り。(allcinema)
 
 
1964年 アメリ
原題:MY FAIR LADY
 
 
美の女神があなたのおそばに……
全世界の女性の心を永遠にとらえた世紀の巨篇(リバイバル時)

 
 
監督: ジョージ・キューカー 
製作: ジャック・L・ワーナー 
原作: ジョージ・バーナード・ショウ 
脚本: アラン・ジェイ・ラーナー 
撮影: ハリー・ストラドリング 
編集: ウィリアム・ジーグラー 
作詞: アラン・ジェイ・ラーナー 
作曲: フレデリック・ロウ 
音楽: アンドレ・プレヴィン 
出演: オードリー・ヘプバーン イライザ
    レックス・ハリソン ヘンリー・ヒギンズ
    スタンリー・ホロウェイ 
    ウィルフリッド・ハイド=ホワイト 
    グラディス・クーパー 
    ジェレミー・ブレット 
    セオドア・バイケル 
    モナ・ウォッシュボーン 
    イソベル・エルソム
 
名作ですけど、ちゃんと映画はちゃんと観たことがなく、
大地真央さんの舞台を、何年か前に観ています。

でも、あれ、こんなにアクの強い内容だったっけ…?(^^ゞ
 
60年代のヨーロッパが舞台なので、もちろん現代とはいろんな意味で違っています。
男女のあり方も、社会の在り方も。
 
花売り娘のイライザは、ちゃんと英語を話せない労働階級の娘。
それを、言語学者が賭けをして、上流階級の娘に変身させるというお話です。
それだけ聴けば、美しいシンデレラ物語ですよね。
 
ところが、言語学者のヒギンズ教授がかなり嫌味な男なんです。
身分の違うイライザを見下していて、自分なら立派なレディにできる、と大見得を切る。
確かにその頃のイライザは酷い。
教育を受けていないことは明らかです。
でもヒギンスもかなり歪んだ性格の持ち主です。
母親から、社交界に姿を見せないように言われているくらいですから(^^ゞ
 
独身主義で女性を見下すヒギンスが、見事にイライザを育て上げていくうちに
気持ちに変化が起こる…。
それはイライザも同じだった。
 
イライザは、周囲からちやほやされることに幸せを感じる女性ではなく、
自分の生きて来た人生は何だったのか、と問う、頭の良い女性だったんです。
 
そういうすれ違いと、ふたりの間に生まれる愛情が伝わりにくいんですよね。
本当はもっと奥深いテーマがあるはずなのに、
単なるシンデレラ物語として扱われると、なんだかはっきりしない後半となります。
 
インターミッションがある、とっても長い作品です。
 
前半はいろんなシーンを楽しみながら進んで行きます。
お馴染みのミュージカルナンバーも素敵だし、
オードリーは文句なくチャーミング!
競馬場のシーンもすごい!と思ってしまいます。
 
でも、イライザが社交界で見破られなかったと大喜びする男たちに対して
ふさぎこんで行くイライザの心理描写がよくわからないし、
だらだらと進んで行く感じでちょっと退屈でした。
 
まあ、60年代の作品ですからね。
時間の流れが多少ゆっくりなのは仕方ないかな。
 
原作とはラストシーンが違うらしいですね。
映画バージョンでも、はたしてイライザとヒンギス教授がハッピーエンドなのか。
それは?がつく気がしました(^^ゞ
 
それでもやっぱり名作ですね。