アメイジング・グレイス

イメージ 1 名曲『アメイジング・グレイス』誕生に秘められた感動の実話を映画化した伝記ドラマ。18世紀のイギリスを舞台に、恩師が作詞した『アメイジング・グレイス』を心の支えに、奴隷貿易廃止に尽力した政治家ウィリアム・ウィルバーフォースの人生を描く。主演は「キング・アーサー」のヨアン・グリフィズ、共演にロモーラ・ガライベネディクト・カンバーバッチアルバート・フィニー。監督は「歌え!ロレッタ愛のために」「愛は霧のかなたに」のマイケル・アプテッド
 18世紀のイギリス。博愛精神にあふれた青年ウィリアム・ウィルバーフォースは、イギリスの収入の多くが奴隷貿易によるものであることに心を痛めていた。若くして国会議員となったウィルバーフォースだったが、すべての人々の心の救済を信仰に求めて聖職者の道を選ぶべきか思い悩んだとき、政治の世界にとどまるよう後押ししたのが恩師である牧師ジョン・ニュートンだった。かつて奴隷船の船長をしていたニュートンがその罪を悔いて作詞したのが『アメイジング・グレイス』。ウィルバーフォースはこの曲を心の支えに、政治家として奴隷貿易廃止を懸命に訴え続けるのだったが…。(allcinema)
 
2006年 イギリス
原題:AMAZING GRACE

 
その歌が教えてくれた。
愛で歴史を変えられると。
200年の時を経て今明かされる、名曲誕生に秘められた感動の実話。
 
監督: マイケル・アプテッド 
製作: エドワード・プレスマン  テレンス・マリック  パトリシア・ヒートン 
       デヴィッド・ハント  ケン・ウェールズ 
製作総指揮: ジーニー・キム 
脚本: スティーヴン・ナイト 
撮影: レミ・アデファラシン 
プロダクションデザイン: チャールズ・ウッド 
衣装デザイン: ジェニー・ビーヴァン 
編集: リック・シェイン 
音楽: デヴィッド・アーノルド 
音楽監修: リンジー・フェローズ 
出演: ヨアン・グリフィズ ウィリアム・ウィルバーフォース
       ロモーラ・ガライ バーバラ・スプーナー
       ベネディクト・カンバーバッチ ウィリアム・ピット
       アルバート・フィニー ジョン・ニュートン
       ルーファス・シーウェル トーマス・クラークソン
       ユッスー・ンドゥール オラウダ・エキアノ
       マイケル・ガンボン チャールズ・ジェームズ・フォックス卿
       キアラン・ハインズ  トビー・ジョーンズ  ニコラス・ファレル  シルヴェストラ・ル・トゥーゼル
       ジェレミー・スウィフト  スティーヴン・キャンベル・ムーア  
 
決してドラマチックな内容ではありません。
実話を基にしているので、奴隷貿易という歴史の重みを感じることはできますが、
法案成立まで時間もかかるし、場面も小刻みなので、
集中するのが難しかった気はします。
 
とはいえ、惹きつけられる作品でした。
 
アメイジング・グレイスという曲は有名ですけど、
こういういきさつがあったとは知りませんでした。
かといって、アメイジング・グレイスがBGMで頻繁に流れるわけではなく、
あくまでも奴隷貿易の廃止を訴える手段として、数回歌われるだけです。
 
奴隷貿易があるからイギリスは潤っている、そう信じている人が多くいる中
そういう慣例を変えようとすることはとても難しいことです。
それに取り組んだウィルバーフォースは、身体を壊してまで訴え続けます。
そうまでして訴えたかったこと。
人は平等であると信じたからです。
信念があったからです。
 
同じ信念を持つ仲間が集まって…、後に妻となったバーバラも、
証拠を集め、署名を集め、人の心を動かし続けます。
 
長い長い年月。
同志の死も乗り越えての法案成立。
 
重圧から解放されたウィルバーフォースとバーバラ。
穏やかな時間が待っているわけではなく、
彼はずっと人々のために活動を続けていったそうです。

人種差別と言う歴史があって、それと闘った人がいて、
そして乗り越えて、“今”があるんだと感じさせてくれる作品でした。