ブルーバレンタイン

イメージ 1 「ラースと、その彼女」のライアン・ゴズリングと「ブロークバック・マウンテン」のミシェル・ウィリアムズの共演で、一組のカップルの愛の始まりと終焉をリアルかつ痛切に描く感動ドラマ。主演の2人は、その自然体にして体当たりの熱演で各方面から絶賛された。監督はこれまでドキュメンタリーを中心に活躍し、これが長編劇映画2作目となるハリウッド期待の新鋭、デレク・シアンフランス
 かつてはあんなに愛し合っていた結婚7年目の夫婦、ディーンとシンディ。かわいい娘と一緒に暮らしながらも2人の間の溝は深まるばかり。上昇志向が強く、努力の末に資格を取り、病院で忙しく働くシンディにとって、朝から酒を飲み、まともな仕事に就こうとしないディーンの無気力ぶりが歯がゆくてならない。一方のディーンには、シンディがなんでそんなに多くを求めようとするのかが分からない。お互いに不満と苛立ちばかりが募ってしまう。やがてディーンは、危機に陥った夫婦関係を修復すべく、気分を変えようとシンディをラブホテルへと誘うのだが…。(allcinema)
 
2010年
原題:BLUE VALENTINE

上映時間 112分
製作国 アメリ
 
愛を知る誰もが経験のある、
しかし誰も観たことのないラブストーリー
 
 
監督: デレク・シアンフランス 
製作: ジェイミー・パトリコフ  リネット・ハウエル  アレックス・オルロフスキー 
製作総指揮: ダグ・ダイ  ジャック・レクナー  スコット・オスマン 
             ライアン・ゴズリング  ミシェル・ウィリアムズ 
脚本: デレク・シアンフランス  ジョーイ・カーティス  カミ・デラヴィン 
撮影: アンドリー・パレーク 
プロダクションデザイン: インバル・ワインバーグ 
衣装デザイン: エリン・ベナッチ 
編集: ジム・ヘルトン  ロン・パテイン 
音楽: グリズリー・ベア 
音楽監修: ジョー・ラッジ 
出演: ライアン・ゴズリング ディーン
       ミシェル・ウィリアムズ シンディ
       フェイス・ワディッカ フランキー
       マイク・ヴォーゲル ボビー
       ジョン・ドーマン ジェリー
 
バレンタインデーに観る映画かどうか…。
まあ、ちょっと危ういカップルは、ふたりでは観ないほうが賢明かと。
 
ハッピーエンドが大好物な管理人としては、はっきりいって好みではない。
と言いきれない不思議な魅力のある作品でした。
 
まだ幼い娘と父親の、朝の風景から始まります。
冒頭のシーンから違和感。
父親・ディーンの
変な子供っぽさ。
娘相手だからなのかな、と思っていたんですが、
母親・シンディの苛々も伝わって来て、変な空気が漂っていました。
 
その違和感。
ディーンは定職につかない自由人。
シンディは看護師として働くしっかり者。
 
現実と、ふたりが出会ってから結婚するまでの時間が
交錯しながら進んでいきます。
 
出会って結婚するまで。
ふたりには互いが必要だった。
特に傷ついたシンディを癒せるのは、黙って抱きしめてくれるディーンだけだったのです。
そんなふたりだったけど、やっぱり無理があったんですよね。
階段を一段ずつ登るように、愛を高めあったわけではなく
ある事情のために、一気に登りつめたふたりに、
互いを理解する時間がなかったように感じました。
 
だから、それぞれが何を求めているのか、
どんな人生を送りたいのか、
理解し合って一緒になったわけじゃなかったところに、別れの理由があったのでしょうか。
 
それとも、どんなに理解し合っていても、
どんなに時間をかけて愛情を深めたとしても、
少しずつずれていった感情、価値観を再度重ね合うことは難しいのでしょうか。

これはもう夫婦にしか分からないことですけどね。

愛し合うふたりと、いがみ合うふたりを見せられると、痛みが倍増する感じです。
 
相愛の相手と出会い、幸せになるでしょう、というラストなら夢も希望もあるんだけど
決して元には戻らない、愛の終焉は、あまりにリアルで観たくないわけで、
それをこんな風に描かれたら、痛すぎて堪らない。
でも愛し合ったこと、必要としたことも事実なんだよねと、ちょっと自分を慰めてみたり…。

父親として、夫として、強い男でいてほしい。
自分と娘を守る男でいてほしい。
シンディは、ディーンに対してそう思ったのではないでしょうか。
 
う~ん。
やっぱり生活力のある男性を選びたいですね(^^ゞ