トイレット
「かもめ食堂」「めがね」の荻上直子監督が“家族”をテーマに手掛けたドラマ。今回は全編カナダ・ロケを敢行。それぞれに問題だらけでバラバラな3兄妹と、荻上監督作常連のもたいまさこ扮する日本人の祖母“ばーちゃん”が、奇妙な共同生活を経ながら家族としての絆を徐々に紡いでいく姿をユーモラスに描く。
引きこもりでピアニストの兄モーリー、厭世的でプラモデルオタクの弟レイ、勝ち気な大学生の妹リサの3兄妹。それぞれ好き勝手に生きてきた彼らも、母親を亡くしたことを機に彼女の遺した実家で同居することに。さらにそこには、猫のセンセー、そして母が亡くなる直前に日本から呼び寄せた3兄妹の祖母“ばーちゃん”もいた。英語の喋れない彼女は自室に籠もりきりで、トイレが異常に長く、出てくると何故か必ず深いため息をつく。そして、何かというと財布からお札を出しては孫たちに気前よく差し出す不思議な人。そんな、孫たちとは似ても似つかぬばーちゃんだが、3兄妹と交流を重ねていくうち、彼らの間には少しずつ絆が芽生えていく…。(allcinema)2010年上映時間 109分
製作国 日本/カナダ
【かもめ食堂】は雰囲気が好きだったなあ。
【めがね】は未見だけど、ハードな作品が続いていたので、ほのぼのしたくて鑑賞しました。
【めがね】は未見だけど、ハードな作品が続いていたので、ほのぼのしたくて鑑賞しました。
予告編を観ていたので、ある程度は予測していたんだけど、
おお!全編英語で字幕付きではないか!
おお!全編英語で字幕付きではないか!
ちょっと変わった青年。
三番目は大学生の妹。
男兄弟の中で育ったせいか、男勝り。
三番目は大学生の妹。
男兄弟の中で育ったせいか、男勝り。
そんな三人が、母親を亡くしたところから始まり、
祖母“ばーちゃん”との生活によって、少々問題のあった三人が
祖母“ばーちゃん”との生活によって、少々問題のあった三人が
それぞれに進む道をみつける、というお話。
母親がいたから、多分三人は何も考えずに生きてきた。
…というか二十歳前後の若者ってそんなもんでしょ。
…というか二十歳前後の若者ってそんなもんでしょ。
ところが、母親と言う枷がなくなると、手元を離れた風船みたいにふわふわ漂うわけです。
個性的な三人は、どこへ飛んでいくのかかなり危うい状態なんだけど、
それを“ばーちゃん”がいることで繋ぎ止められた気がします。
個性的な三人は、どこへ飛んでいくのかかなり危うい状態なんだけど、
それを“ばーちゃん”がいることで繋ぎ止められた気がします。
言葉が通じない、食事もしない。
もしかしたら血がつながっていないかもしれない。
そんな“ばーちゃん”は厄介者です。
もしかしたら血がつながっていないかもしれない。
そんな“ばーちゃん”は厄介者です。
だけど、“ばーちゃん”のおかげで、
ふわふわ漂う状態を維持したまま飛び出さずに済んだ。
進む道を見つけた。
進む道を見つけた。
かなり無理がある設定なんだけど、観ようによっては心に沁みるのですよ、これが。
そこで演奏を始めたモーリーの姿には感動してしまいました。
全編を通して演奏されるピアノ曲。
リストやベートーベンなども楽しめます。
リストやベートーベンなども楽しめます。
クスリと笑わせてくれるシーンもあるし、果たして“ばーちゃん”はいったい何者だったのか、
なんてことは考えずに、物語に身を委ねられると、きっと楽しめるでしょう。
なんてことは考えずに、物語に身を委ねられると、きっと楽しめるでしょう。