シャンハイ

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 アメリカのジョン・キューザック、中国のコン・リーチョウ・ユンファ、そして日本の渡辺謙菊地凛子といったインターナショナルなスター俳優の豪華共演で贈る歴史サスペンス。1941年の上海を舞台に、友人の死の真相を追うアメリカ人諜報員が、やがて危険な愛に踏み込み、複雑に絡まり合う巨大な陰謀に巻き込まれていくさまを描く。監督は「すべてはその朝始まった」「1408号室」のミカエル・ハフストローム
 1941年、太平洋戦争開戦前夜の上海。そこは、列強各国が互いに睨み合う複雑な均衡の上に築かれた妖しくも危険な“魔都”。米国諜報員のポール・ソームズは、親友でもある同僚コナーの死に直面する。上官から彼が裏社会の大物、アンソニー・ランティンの動向を探っていたことを告げられ、新聞記者の身分を使ってコナーの死の謎を追うよう命じられる。さっそくランティンに近づくソームズ。やがて捜査線上には、ランティンの妻で謎めいた美女アンナ、日本軍情報部のトップを務める大佐タナカ、コナーの愛人で忽然と姿を消した女スミコら、事件のカギを握ると思われる男女が浮上してくる。そんな中、アンナの秘密を知ったソームズは、次第に彼女の魅力に強く惹かれていくのだが…。(allcinema)

2010年
原題:SHANGHAI
上映時間 105分
製作国 アメリ
 
そこは、愛が命取りになる街。
 
監督: ミカエル・ハフストローム 
製作: マイク・メダヴォイ  バリー・メンデル  ドナ・ジグリオッティ  ジェイク・マイヤーズ 
製作総指揮: ボブ・ワインスタイン  ハーヴェイ・ワインスタイン  ケリー・カーマイケル 
               デヴィッド・スウェイツ  アーノルド・W・メッサー  スティーヴン・スクイランテ 
脚本: ホセイン・アミニ 
撮影: ブノワ・ドゥローム 
プロダクションデザイン: ジム・クレイ 
衣装デザイン: ジュリー・ワイス 
編集: ピーター・ボイル   ケヴィン・テント 
音楽: クラウス・バデルト 
出演: ジョン・キューザック ポール・ソームズ                コン・リー アンナ・ランティン 
       チョウ・ユンファ アンソニー・ランティン                  フランカ・ポテンテ レニ 
        ジェフリー・ディーン・モーガン コナー                   菊地凛子 スミコ
       ベネディクト・ウォン キタ                                    ヒュー・ボネヴィル ベン・サンガー
       デヴィッド・モース リチャード・アスター                    渡辺謙 タナカ大佐
 
巷の評価はあまり芳しくなかったようですけど、
やっぱりこれだけのキャストですからね、観ないわけにはいきません。
なんでしょうね…。
これ、もしかしたら何度か見直してるうちに良さが伝わる作品なのかもしれません。
 
太平洋戦争開戦前夜の上海が舞台。
日独英米入り乱れての諜報合戦が繰り広げられる街、上海。
そこでは、もちろんスパイが暗躍しているわけですけど、
男と女がいる以上、愛情も存在するわけで、
国家レベルの争いより、そちらの争いの方を中心に描かれています。
 
友人が殺され、その犯人を探したい主人公のポールの目線で語られます。
友人が探っていた人物ランティンに近づいたポールは、
その妻アンナに次第に惹かれていきます。
 
そこに日本軍のタナカ大佐、
友人の恋人だった女性。
友人の死の真相と共に、様々な男女が絡みあって行きます。
 
ランティンは妻アンナを。
友人は恋人スミコを。
タナカ大佐は愛人でスパイだったスミコを。
そしてポールはアンナを。
みな愛していた。
そこに駆け引きが存在していても、それを信じないほどに…。
 
その愛情の深さがもっと濃く描かれていたらな、とか
上海の街の魅力に物足りなさを感じたり、
友人の死にまつわる真相の希薄さは感じますが、
ある程度の緊張感を持って観ることはできます。

チョウ・ユンファ渡辺謙も、懐の深い男を演じています。
こういうのを渋い、というんでしょうね~。
命を懸けて女を愛する姿には、心が震えますよ。
だからこそ、その部分をもっともっと描いてほしかったかな~。
 
アンナを演じたコン・リーも素晴らしい。
男に従う女ではなく、自立した女性の目力には惚れ惚れしますね(*^_^*)
ふたりの男から愛されたのに、出番の少ない菊池凛子が残念。
もっと観たかったな~。
 
サスペンス物というより、ロマンス色の強い作品なので、
そういう見方をすれば、見所は多い作品といえるのではないでしょうか。