ワン・デイ 23年のラブストーリー (2011)

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 「幸せになるためのイタリア語講座」「17歳の肖像」のロネ・シェルフィグ監督が、「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウェイと「アクロス・ザ・ユニバース」のジム・スタージェスを主演に迎えて贈るロマンティック・ストーリー。大学の卒業式で意気投合して親友となった男女の23年に渡る切ない紆余曲折の道行きを、毎年7月15日の一日を切り取り描き出していく。
 1988年7月15日。真面目な優等生エマと自由奔放な遊び人デクスター。大学の卒業式で初めて言葉を交わし、互いに惹かれ合うものを感じて一夜を共にする。しかし2人は一線を越えぬまま、友だちの関係でいることを選ぶ。作家を夢見ながらも、なかなか思うようにいかないエマ。一方、テレビの人気司会者となり、様々な女性と恋愛遍歴を重ねるデクスター。そんな2人は、親友として互いに微妙な距離を保ちながらそれぞれの年の7月15日を迎えていくのだが…。<allcinema>

 
2011年
原題:ONE DAY

上映時間 107分
製作国 アメリ
 
23年。  23回の  7月15日。
どの1日も、  あなただけを  見ていた――
 
監督: ロネ・シェルフィグ 
製作: ニーナ・ジェイコブソン 
製作総指揮: テッサ・ロス 
原作: デヴィッド・ニコルズ  『ワン・デイ』(ハヤカワ文庫刊)
脚本: デヴィッド・ニコルズ 
撮影: ブノワ・ドゥローム 
プロダクションデザイン: マーク・ティルデスリー 
衣装デザイン: オディール・ディックス=ミロー 
編集: バーニー・ピリング 
音楽: レイチェル・ポートマン 
音楽監修: カレン・エリオット 
主題歌: エルヴィス・コステロ 
出演: アン・ハサウェイ エマ                    ジム・スタージェス デクスター
        パトリシア・クラークソン アリソン      ケン・ストットティーヴン
        ロモーラ・ガライ シルヴィ               レイフ・スポール イアン
        トム・マイソン       ジョディ・ウィッテカー     アマンダ・フェアバンク=ハインズ 
        ジョージア・キング   トビー・レグボ 
 
アン・ハサウェイだし、ラブストーリーだし、観たかったんだけど、
ハッピーエンド好きな私には、満足度は低めの作品となりました。
 
1988年7月15日の大学の卒業式から始まる物語。
そこで出会ったエマとデクスター。
全く対照的なふたりは、成り行きでベッドイン。
でも、エマはそういうことになれてなくて、どうしたらいいか迷うだけ。
一方デクスターは遊び人。
酔った勢いで女性と一夜を共にするなんて、大したことじゃない。
そんなふたりだったけど、
エマはずっと惹かれていたデクスターとのこの出会いが、
やっぱり嬉しかったんだと思う。
 
それでも真面目なエマは、素直に表現することができず、
“友達”でいることを望んでしまうわけです。
優等生らしい、お行儀のよい答えですよね。
 
そこから毎年7月15日の風景だけが描かれていきます。
このアイデアってユニークだし、いかにも物語的でいいんですよね。
ただし、限定されているので、
主役の二人以外の人物像が薄いのは仕方ないかと…。
それと、この日付の入り方が楽しい。
その映像とマッチしていて、つい楽しみにしてしまうんですよ。
 
 
大学を卒業したふたりは、それぞれの道を進み始めるんだけど、
優等生のエマだって、すぐに夢を叶えることはできず、ぐずぐずしてしまう。
デクスターは、TVの世界で活躍するようになるんだけど、
遊び人であることに変わりはなく、はっきり言ってダメな奴、でした。
優等生のエマが、そういう男に惹かれるのは、仕方ないか~とは思うけど、
こんな男と関わらなければ、もっと楽な恋愛ができたかも?
いやいや、見つけた恋人はコメディアン崩れの男だし、
結局はダメな奴を好きになる性分なんでしょうね。
 
なんて思ってしまうエマだけど、デクスターのあまりの体たらくぶりに愛想をつかしてしまう。
その後、別々の人生を歩み始めた二人だったけど、
繋がった運命の糸は切れることがなかった…。
ああ!もう!それでこそラブストーリーの真髄よ!と待っていたのに…。
 
あれれ?
これだけの時間をかけて結ばれる二人なのに、
告白のシーンにそんなに感動しないのはなぜ?
 
で、そこからが変だったんです。
結局、この物語の山はどこ?
どうやって終わるの?
なんだか居心地が悪いラスト20分くらい?でした。
 
 
公開中なのでネタばれは禁止ですけど、
個人的には、くっつきそうでくっつかない二人の話と、一緒になってから先の話と、
どちらがメインだったのか、ちょっと疑問に思ってしまったし、
こんなラストはありかな~って残念でした。

とはいえ、23年間のエマを演じたアンは素晴らしい。
髪形、衣装、雰囲気、それぞれを楽しめて、アンを満喫できます。

デクスターを演じたジム・スタージェスは、あまり馴染みがありません(^^ゞ
好みのタイプではない…。
でも、年取ってからのほうが味が出て良かったかな。
 
時代の移り変わりは、景色や小道具などに反映されてて、
そういう物を観るのも楽しかったです。
 
ラブストーリーというより、
友達への愛情や親子の愛情など、
いろんな愛情が詰まった作品だったのかな。
と、レビューを書いてるうちに思い始めてます。