ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~
ドイツの文豪ゲーテを主人公に描くラブ・ストーリー。彼の代表作『若きウェルテルの悩み』のモデルともなった恋の行方を軸に、ゲーテの青春時代を瑞々しく綴る。主演はドイツ期待の若手アレクサンダー・フェーリング、共演にミリアム・シュタイン、モーリッツ・ブライブトロイ。監督は「アイガー北壁」のフィリップ・シュテルツェル。
1772年、ドイツ。法律を学ぶ青年ヨハン・ゲーテの夢は、作家になること。しかし、出版社に送った原稿はあっさりと突き返され、夢破れた彼は、父親に従って田舎町ヴェッツラーの裁判所で実習生として働くしかなかった。そんなある日、ゲーテはシャルロッテという女性と図らずも恋に落ちてしまう。一方、ゲーテの上司ケストナー参事官も、シャルロッテを見初めて彼女の父親に縁談を申し込んでいた。<allcinema>2010年
原題:GOETHE!上映時間 105分
製作国 ドイツ
「若きウェルテルの悩み」って、中学か高校生の頃に読んだ記憶があります。
でも全然覚えてない…。
今回、改めて読んでみようかと思ったりしたほど、素敵な作品に出合いました。
でも全然覚えてない…。
今回、改めて読んでみようかと思ったりしたほど、素敵な作品に出合いました。
田舎町で実習生としての生活が始まり、友達もでき、仕事はソツなくこなしていきます。
ただの木偶の坊じゃないんだと、仕事の手際良さで感じさせます。
ただの木偶の坊じゃないんだと、仕事の手際良さで感じさせます。
そこで運命の女性、ロッテと出会い、恋に落ちるんだけど、
恋物語は、とてももどかしくて初々しい(^^)
ロッテは、母親を亡くしたばかりで、
たくさんの妹弟の面倒を見なくてはいけないし、父親も年老いている、
という家庭環境にありました。
たくさんの妹弟の面倒を見なくてはいけないし、父親も年老いている、
という家庭環境にありました。
ケストナーもロッテを気に入っているし、
ヨハンと違って、何より出世間違いなしの社会的に立派な人間なのです。
父親としては、そういうところに嫁いでくれれば、家は安泰だというわけです。
もちろん、娘にとってもそれが幸せだと疑わない。
父親としては、そういうところに嫁いでくれれば、家は安泰だというわけです。
もちろん、娘にとってもそれが幸せだと疑わない。
惹かれあうふたりだったけど、
ロッテはヨハンの才能を信じて、身を引くことにします。
自分のために、田舎で法律家になることを良しとしなかったのです。
健気と言うんでしょうかね。
ロッテはヨハンの才能を信じて、身を引くことにします。
自分のために、田舎で法律家になることを良しとしなかったのです。
健気と言うんでしょうかね。
ロッテの婚約披露パーティで、言葉を失くすヨハンが痛々しかった…。
そして、ロッテが別れを告げるシーンは、本当に切なかったです。
結局、ヨハンはその失恋話と、友人の自殺とを絡めて小説を書き、
それがロッテによって出版されて、作家としての道を歩き始めることになります。
ヨハンとロッテの話は、素直な恋愛物語で良かったんだけど、
それぞれの父親の思いが対照的だなあと思いながら、観終わりました。
それぞれの父親の思いが対照的だなあと思いながら、観終わりました。
ロッテの父親は、ロッテがヨハンを忘れられないことを知っていました。
それでも、家族のためにケストナーに嫁がせたい。
それが娘と家族の幸せだと信じて疑わない。
確かに、それも幸せの形のひとつだと思うけど、苦しい選択でした。
それでも、家族のためにケストナーに嫁がせたい。
それが娘と家族の幸せだと信じて疑わない。
確かに、それも幸せの形のひとつだと思うけど、苦しい選択でした。
それに反してヨハンの父親は、
最初は作家などではなくて、まともな仕事に着けと田舎に送り込みます。
それは親として当たり前の行動だと思います。
でも、最後に自分の息子の書いた小説で街中が沸き立っていると、
「法律家としては三流にしかなれないだろうけど、作家なら…」と言う父親の姿は誇らしげで
息子のやりたいことを応援してやろうという姿に、感動を覚えました。
最初は作家などではなくて、まともな仕事に着けと田舎に送り込みます。
それは親として当たり前の行動だと思います。
でも、最後に自分の息子の書いた小説で街中が沸き立っていると、
「法律家としては三流にしかなれないだろうけど、作家なら…」と言う父親の姿は誇らしげで
息子のやりたいことを応援してやろうという姿に、感動を覚えました。
どちらが良いというのではなく、対照的なふたりの父親に、
ヨハンとロッテの生涯に、大いなる影響を与えた存在だと思ってしまったのでした。
ヨハンとロッテの生涯に、大いなる影響を与えた存在だと思ってしまったのでした。
子供は自分の意思で人生を歩んでるつもりでも、
実は親の意思が反映されてるのかもしれない…。
親の存在って、そう言うものかもしれませんね。
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