コクリコ坂から

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 1980年に『なかよし』に連載された同名コミックを、これが「ゲド戦記」に次ぐデビュー2作目となる宮崎吾朗監督で映画化した長編アニメーション。1963年の横浜を舞台に、学生運動に身を焦がす若者たちの姿と、出生の秘密に揺れる一組の男女の恋の行方をノスタルジックに綴る。
 1963年、横浜。港の見える丘に建つ古い洋館“コクリコ荘”。ここに暮らす16歳の少女、松崎海は、大学教授の母に代わってこの下宿屋を切り盛りするしっかり者。あわただしい朝でも、船乗りの父に教わった信号旗(安全な航行を祈る)をあげることは欠かさない。そんな海が通う高校では、歴史ある文化部部室の建物、通称“カルチェラタン”の取り壊しを巡って学生たちによる反対運動が起こっていた。ひょんなことから彼らの騒動に巻き込まれた海は、反対メンバーの一人、風間俊と出会い、2人は次第に惹かれ合っていくのだが…。<allcinema>
 
予告編で、これ好きかも~と思ってたので、楽しみにしてました。
1963年と言う時代はこんなだったのかな、と
記憶にない昭和の風景が、新鮮だったり懐かしかったり…。
この時代の16歳って、今の16歳よりずっと大人だったんだろうと思いながら観てました。
 
原作は知らないせいか、ちょっと説明不足を感じました。
主人公の名前は“海”なんだけど、違う呼び名、あだ名?で呼ばれていますよね?
そっちが本名かと思っていたり、
“コクリコ荘”が下宿だってことも、
母親のアメリカ留学のことも、
学生運動って、高校生もやってたんだ、
なんて、時代背景も良く分からない…。
何となく観ているうちに分かって来るでしょ、みたいな…。
 
説明過多も嫌だけど、疑問を抱えて観るのもしんどい。

学生運動の話は、確かにその時代には必要なことかもしれないけど、
それで主人公の人物像を浮き彫りにしたかったのかもしれないけど、
ちょっとウエイトを置きすぎた感があります。
 
海と俊の関係が薄くて、
ふたりが想いあっている、と言うシーンが見当たらず、
好きですって言われても、なんだか唐突で…。
いやいや、そういう展開だろうとは想像するけど、
告白するまでに気持ちが盛り上がってたっけ?と思わずにはいられませんでした。
 
で、そういう初恋の話なのかと思いきや、
俊の出生には、戦後という背景があったり、
成長した海と俊の姿に涙する、ふたりの父親の友人の姿があったり、
何を言わんとしたかったのか、
詰め込み過ぎで消化不良で残念でした。
 
個人的には、青春・初恋ドラマに焦点を絞ってほしかったかな。