レ・ミゼラブル (2012)

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 日本を含む世界中で愛され続ける空前の大ヒット・ミュージカルを、豪華キャストを起用し圧倒的なスケールでスクリーンへと昇華させたミュージカル超大作。出演はジャン・バルジャン役にヒュー・ジャックマン、彼を執拗に追い続ける宿敵ジャベール警部にラッセル・クロウ、そのほかコゼット役にアマンダ・セイフライド、その母ファンテーヌにはアン・ハサウェイ。監督は「英国王のスピーチ」でアカデミー監督賞に輝いた英国期待の俊英トム・フーパー
 19世紀のフランス。1本のパンを盗んだ罪で投獄され、19年間を監獄の中で生きたジャン・バルジャン仮出獄した彼は再び盗みを働いてしまうが、司教の優しさに触れ、心を入れ替えると決意する。過去を捨て、マドレーヌと名前も変えながらも正しくあろうと自らを律して生きていくバルジャン。やがて市長にまで上り詰めるが、法に忠誠を誓うジャベール警部に自らの正体を見破られ逃亡を余儀なくされる。その一方で、薄幸の女性ファンテーヌから託された彼女の娘コゼットに深い愛情を注ぎ、美しい女性へと育てていくバルジャンだったが…。<allcinema>

 
2012年
原題:LES MISERABLES
上映時間 158分
製作国 イギリス
愛とは、生きる力。
監督: トム・フーパー 
製作: ティム・ビーヴァン エリック・フェルナー デブラ・ヘイワード キャメロン・マッキントッシュ 
製作総指揮: ライザ・チェイシン アンジェラ・モリソン ニコラス・アロット リチャード・パパス 
原作: ヴィクトル・ユゴー (原作小説)
    アラン・ブーブリル (ミュージカル『レ・ミゼラブル』)
    クロード=ミシェル・シェーンベルク (ミュージカル『レ・ミゼラブル』)
脚本: ウィリアム・ニコルソン アラン・ブーブリル クロード=ミシェル・シェーンベルク 
    ハーバート・クレッツマー 
撮影: ダニー・コーエン 
プロダクションデザイン: イヴ・スチュワート 
衣装デザイン: パコ・デルガド 
編集: メラニー・アン・オリヴァー クリス・ディケンズ 
作詞: ハーバート・クレッツマー 
作曲: クロード=ミシェル・シェーンベルク 
音楽プロデューサー: アラン・ブーブリル クロード=ミシェル・シェーンベルク アン・ダッドリー 
音楽監修: ベッキーベンサム 
出演: ヒュー・ジャックマン ジャン・バルジャン         ラッセル・クロウ ジャベール
    アン・ハサウェイ ファンテー                 アマンダ・セイフライド コゼット
    エディ・レッドメイン マリウス                ヘレナ・ボナム=カーター マダム・テナルディエ
    サシャ・バロン・コーエン テナルディエ          サマンサ・バークス エポニーヌ
    アーロン・トヴェイト アンジョルラス            イザベル・アレン コゼット(少女時代)
 
予告編を観始めたころから、期待していた作品です。
初日レイトショーで鑑賞。
いろんな年代の方の姿がありました。
 
舞台は観てなくて、ストーリーもなんとなく知ってるかな、くらい。
ミュージカルの舞台化というと、
奥行きがなくて残念、という経験も何度かしているんだけど、
この作品に関しては、ダンスより歌中心で違和感なく、すぐに引き込まれました。
 
予告編で繰り返し観ていたので、アン・ハサウェイの熱唱シーンは予想の範囲内。
フォンテーヌの堕ちていく姿は、胸が痛み、アンの熱演には拍手を送ります。
 
主演のシュー・ジャックマン
こちらは、想像以上でした。
監獄での暮らしがどれほどのものだったか、想像できるほどのやつれ様。
数々のヒーローを演じた役者とは思えないほどで、本当に素晴らしかったです。
 
ラッセル・クロウも、こんなに歌えるなんて…。
と、ただただ驚くばかり。
 
マリウス役のエディ・レッドメイン
どこで観たんだっけ、と考えていたんだけど、
最近観た、【マリリン、7日間の恋】に出てましたね~。
 
それと、エポニーヌ役のサマンサ・バークス
初めての女優さんで、決して美人ではないけど報われぬ愛が切ない。
好きになった人を決して恨まない。
純粋な愛情と、「On My Own」には感動。
アンの歌声は、予告編などで観ていたので、こちらには衝撃を受けました。
フォンテーヌが子供に寄せた愛情同様、無償の愛情を感じました。
 
内容としては、長編の原作を3時間にまとめたわけで、
多分切り捨てられたエピソードや、登場人物の心情などあるでしょう。
前半のジャン・バルジャンやフォンテーヌの心情などは、
もっともっと、と思わずにはいられなかったし、
ジャベールに関しても、キリスト教の知識があればさらに心に響いたかなと思ってしまいました。

全編を通して、隣人への愛情や赦しがテーマになっていると思うんですよね。
キリスト教の教えだと思うんです。
そこを受け止める力があれば、と少々もどかしく感じました。
 
成長したコゼットと共に、逃げるように暮らすバルジャンと、
歴史の波を描いた、後半は、圧巻。
フランス革命後のフランスの話だと、ちょっとだけフランス革命の知識があるので、
余計に入り込みます。
当時の社会情勢は民衆の生活も、物語の背景としてとても大事で、
学生たちの暴動のシーンは、胸が痛みました。
こうやって若き命を散らしたという歴史が、今の世の中を作っているんですよね。
 
登場人物の無償の愛情を感じる作品です。
こんな風に一途に愛することを描く作品は、最近はあまり見かけなくなりましたね~。
ラストでもさらに感動が待っています。
「民衆の歌」は胸が熱くなり、拍手したくなります。
ああもどかしい!
 
でもでも…!とにかく感動できる158分でした。