ジェーン・エア

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 シャーロット・ブロンテの古典的名作を「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカと「SHAME -シェイム-」のマイケル・ファスベンダー主演で映画化した文芸ラブ・ロマンス。強い意志と聡明さを兼ね備えたヒロインが過酷な運命に立ち向かい、真実の愛を求めて自ら道を切り開いていく姿を力強い筆致で描き出す。共演はジェイミー・ベルジュディ・デンチ。監督は「闇の列車、光の旅」のキャリー・ジョージ・フクナガ。
 幼い頃に両親を亡くし、冷血な伯母の下で虐げられてきた少女ジェーン・エア。やがて入れられた寄宿学校でも、教師たちから理不尽な扱いを受ける日々。それでも決して屈することのないジェーンは、卒業後、由緒正しいロチェスター家で家庭教師の職を得る。ある日ジェーンは、気難しい屋敷の主人ロチェスターを落馬させてしまう。しかしロチェスターは、ジェーンの自立した立ち居振る舞いに好感を抱き、次第に2人は強く惹かれ合っていくのだったが…。<allcinema>
 
 
2011年
原題:JANE EYRE
上映時間 120分
製作国 イギリス/アメリ
運命に妬まれた、魂で結ばれた愛。
監督: キャリー・ジョージ・フクナガ 
製作: アリソン・オーウェン ポール・トライビッツ 
製作総指揮: クリスティーン・ランガン 
原作: シャーロット・ブロンテ 
脚本: モイラ・バフィーニ 
撮影: アドリアーノ・ゴールドマン 
プロダクションデザイン: ウィル・ヒューズ=ジョーンズ 
衣装デザイン: マイケル・オコナー 
編集: メラニー・アン・オリヴァー 
音楽: ダリオ・マリアネッリ 
出演: ミア・ワシコウスカ ジェーン・エア
    マイケル・ファスベンダー エドワード・フェアファックス・ロチェスター
    ジェイミー・ベル セント・ジョン・リバース
    ジュディ・デンチ フェアファックス夫人
    ホリデイ・グレインジャー   サリー・ホーキンス      タムジン・マーチャント 
    イモージェン・プーツ      アメリア・クラークソン    スー・エリオット 
    ジェイン・ワイズナー       フライア・ウィルソン          サイモン・マクバーニー 
        サンディ・マクデイド            ロージー・カヴァリエロ       ソフィー・ウォード 
        ハリー・ロイド                   ネッド・デネヒー 
 
原作は読んだ記憶があるんですが、どうも【レベッカ】と混同してしまってまして…。
今回、ちゃんと筋を記憶にとどめておこうと思って観てみることに。
 
悲愴な表情のジェーンが嵐の中を走り、とある屋敷の前で倒れこむシーンから始まります。
その屋敷に身を寄せることになったジェーンの、
回想という形で物語が進行していきます。
 
ジェーンの生い立ちは決して恵まれたものではなく、
逆境に立ち向かいながら、ロチェスター家の家庭教師になります。
そこで出会ったロチェスターとの恋物語
 
古典の名作ですから、ストーリーはさておいて…。
 
ジェーンを演じたミア・ワシコウスカ
アリス・イン・ワンダーランド】で観てから、ちょくちょく見かけるようになりました。
白人だな~と思わずにはいられない真っ白な肌の持ち主。
現代劇も良いけど、こういう古典ものはよく似合います。
身分や財産にかかわらずに自由に恋愛をすることが叶わなかった時代。
きっとそんな女性の立場の弱さをもどかしく思っていた作者の思いが、
こんな女性像を作らせたのでしょうね。
 
雇い主であるはずのロチェスターに対しても、
堂々と意見を言い、ロチェスターに妻がいると知って、
自分を曲げることをせずに別れを告げる。
凛とした女性像です。
 
そんなジェーンを、ミアがよく作り上げていると思います。
 
そしてロチェスター役のマイケル・ファスベンダー
ジェーンもそうなんだけど、美男美女という設定ではないんですよね。
その点では、このキャストはどうかと思うんですが…(^^ゞ
 
ロチェスターの苦悩は、狂人の妻の存在。
父親が金目当てで息子を結婚させただけで、愛情はなかったという妻。
それでも狂ってしまった妻を放り出すこともできず、
屋敷の奥にその存在を覆い隠してしまう。
そんな妻を隠したまま、ジェーンと結婚しようなんて、それは虫がよすぎるじゃん、とは思うけど、
ジェーンに救いを求めたかったロチェスターも不憫です。
 
実力あるマイケル・ファスベンダーですから、
さほど具体的には描かれないロチェスター像を、それでもやっぱり魅力的に作っています。
 
冒頭からジェーンの目線で物語が進んでいくので、
いろんな意味でジェーン以外の人物は、薄味です。
それに物足りなさを感じるかもしれないけど、
たとえば荒涼としたイギリスの風景とか、ろうそくの光とか
イギリス独特の雨や曇りの色や温度などが伝わる映像は、素晴らしい思います。
 
最終的にはハッピーエンドなわけで、
個人的には、復讐を描いた【嵐が丘】より好みです(^^)