顔のないスパイ

イメージ 1 「3時10分、決断のとき」「ウォンテッド」の脚本家マイケル・ブラントが監督デビューを飾ったスパイ・サスペンス。若きFBI捜査官と引退した元CIAエージェントが手を組み、死んだはずの旧ソ連伝説のスパイを追うさまを捻りを利かせた展開で描く。主演は「プリティ・ウーマン」「HACHI 約束の犬」のリチャード・ギアと「イン・グッド・カンパニー」「スパイダーマン3」のトファー・グレイス、共演にマーティン・シーン
 ある日、ワシントンで上院議員が何者かに殺され、その手口から、すでに死んだとされていたソ連の伝説のスパイ“カシウス”の名前が浮上してくる。そこでCIA長官ハイランドは、かつてカシウスの追跡に実績を残した元CIAエージェントのポール・シェファーソンを呼び戻し、大学でカシウスの研究をしていたFBIの新人捜査官ベン・ギアリーと組ませて捜査に当たらせる。カシウスに魅せられ、彼が殺しを復活させたと信じるベンに対し、カシウスは死んでおり事件は模倣犯の仕業と一蹴するポールだったが…。<allcinema>

 
2011年
原題:THE DOUBLE
上映時間 98分
製作国 アメリ
監督:マイケル・ブラント 
製作:アショク・アムリトラジ パトリック・アイエロ デレク・ハース アンドリュー・ディーン 
製作総指揮: モハメッド・アル・マズルーイ エドワード・ボーガーディン 
脚本:マイケル・ブラント デレク・ハース 
撮影:ジェフリー・L・キンボール 
プロダクションデザイン:ガイルズ・マスターズ 
編集:スティーヴン・ミルコヴィッチ 
音楽:ジョン・デブニー 
出演:リチャード・ギア ポール・シェファーソン
   トファー・グレイス ベン・ギアリー
   スティーヴン・モイヤー ブルータス
   オデット・ユーストマン ナタリー
   スタナ・カティック アンバー
   クリス・マークエット オリバー
   テイマー・ハッサン ボズロスキー
   マーティン・シーン ハイランド
   ラリー・ギリアード・Jr 
 
スパイもの、大好きです。
増してやリチャード・ギアが主演ならもう、それだけで観ちゃいます。
 
ポールは引退した元CIAエージェント。
そのポールがかつて追っていた、
ソ連の伝説のスパイ“カシウス”と同じ手口で、上院議員が殺される。
そこでポールが呼び出されるが、ポールは絶対に違うと言い切る。
“カシウス”について研究をしていたFBIの捜査官ベンは、間違いないと言い、
対立したふたりが、捜査に当たることになります。
 
そういう導入部は面白いんです。
でも、“カシウス”が誰なのかという謎解きの答えは、意外に早く明かされます。
つまり、それが重要ではない。
原題のTHE DOUBLE
これは“カシウス”を示しているけど、それだけではなかった…。
 
派手なカーアクションも、銃撃戦もありません。
頭脳戦というほどの込み入った駆け引きもありませんが、
そこそこ楽しめたのは、“カシウス”の人間性でしょうか。
 
スパイは家庭を持ってはいけない、というルールを破ったことで起こった悲劇。
自分の身分を隠すために家庭を持ったスパイの選択。
その辺りが、単純なハッピーエンドではなくて、切なさを漂わせていました。
 
まあね、ちょっとうまく行き過ぎかと思われる展開もあるけど、
…電池の差し入れとかね(^^ゞ
ポールの行動が変に見えるのは、そういう風に作っているんだろうなと思えます。
 
そう来たか!と思った種明かし。
個人的には単純なので、楽しめました。
 
それにしても、ギア様。
走るんですよー!
全力疾走するんです!
もちろん、それだけではありません。
正義の味方か悪役なのか、というはっきりしない役どころを演じる力はさすがです。
彼でなければ、ここまで引きつけなかったかもしれません。