キツツキと雨
「南極料理人」が評判を呼んだ期待の新鋭、沖田修一監督が贈るハートフル・ヒューマン・コメディ。小さな山村を舞台に、無骨な木こりと気弱な新人監督が映画の撮影を通じて可笑しくも微笑ましい心の交流を繰り広げるさまをハートウォーミングに綴る。主演は「十三人の刺客」の役所広司と「岳 -ガク-」の小栗旬、共演に高良健吾、臼田あさ美、山崎努。
人里離れた山あいの村。木こりの岸克彦は3年前に妻を亡くし、いまは一人息子の浩一と2人暮らし。浩一は定職にも就かずふらふらしてばかりで、克彦にはそれが情けなく不満でならない。そんなある日、克彦はゾンビ映画の撮影にやって来た新人監督の青年・田辺幸一と出会い、ひょんな成り行きから撮影の手伝いをするハメに。ところが気弱な幸一はスタッフをまるでまとめられず、現場はどんどん混乱し険悪な状態に陥ってしまうのだったが…。<allcinema>2011年 上映時間 129分
雨でも… きっと晴れるさ。無骨なキコリと気弱な映画監督のちょっといい出会い――監督: 沖田修一
製作: 池田宏之 籏啓祝 油谷昇 佐藤政治 阿佐美弘恭
悪人が出てこない。
嫌な人間も出てこない。
観たくないシーンもない。
そういう穏やかで優しい作品です。
嫌な人間も出てこない。
観たくないシーンもない。
そういう穏やかで優しい作品です。
ゾンビ映画を撮ろうとする若い監督と、
撮影に来た村のベテランの木こりとの絡みの、なんともいえないやさしい雰囲気。
撮影に来た村のベテランの木こりとの絡みの、なんともいえないやさしい雰囲気。
この監督、気弱で大声も出せないし、あまつさえ逃げ出そうとさえしている。
俳優からもスタッフからも、あてにされていない様子ばかりが描かれています。
俳優からもスタッフからも、あてにされていない様子ばかりが描かれています。
その反面、ベテランの木こり勝さんは、村の人から頼りにされて人望も厚い。
勝さんが頼むと、村中が撮影に協力的になっていきます。
勝さんが頼むと、村中が撮影に協力的になっていきます。
ほんとにうまい役者さんが演じているからこそ、というのもあると思いますが、
その関係がユーモラスで、何度も笑ってしまいます。
その関係がユーモラスで、何度も笑ってしまいます。
イケメンを演じたりダサい男を演じたり、
小栗旬は何をやっても、ピシッとはまります。
役所さんも、こういうくたびれたオヤジ役って珍しくないですかね(^^)
ふたりのコントラストは、観る側に違和感を与えません。
若者は人生の先輩に教えられて成長し、
頼りにされるオヤジさんも、他人と関わることで息子に対しての観方が変わり、
互いに影響されるというのも微笑ましい。
頼りにされるオヤジさんも、他人と関わることで息子に対しての観方が変わり、
互いに影響されるというのも微笑ましい。
人間関係って、年齢とか性別かな関係なく、
こんな風に、前向きに築いていけるといいなと思いました。