天地明察

 江戸時代に日本独自の暦作りという一大プロジェクトに挑んだ実在の人物、安井算哲(後の渋川春海)の波瀾万丈の人生を描き、2010年本屋大賞第1位にも輝いた冲方丁の傑作時代小説を、「陰陽師 ~おんみょうじ~」「おくりびと」の滝田洋二郎監督、「木更津キャッツアイ」「SP」の岡田准一主演で実写映画化したエンタテインメント時代劇。碁打ちの名家に生まれながら、算術や天文の研究に情熱を注いだ算哲が、様々な出会いや妻の愛に支えられながら、持ち前の誠実さとひたむきさで幾多の挫折を乗り越えていく姿を感動的に綴る。共演は宮崎あおい中井貴一松本幸四郎
将軍に囲碁を教える名家に生まれた青年・安井算哲は出世に興味が無く、大好きな星の観測と算術の問題解きに夢中になっていた。将軍・徳川家綱の後見人である会津藩主・保科正之は、そんな算哲に興味を示す。折しも、800年にわたって使われていた中国の暦のズレが大きな問題になり始めていた。そこで保科は、新しい暦をつくるという大計画のリーダーに算哲を大抜擢する。それは星や太陽の観測に途方もない労力が必要なばかりか、暦を権威の象徴と考える朝廷をも敵に回す困難で壮大な事業だった。<allcinema>
2012年 上映時間 141分
江戸時代の天文学者・安井算哲、800年の歴史をひっくり返す。
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監督: 滝田洋二郎 
製作: 椎名保 秋元一孝 岩原貞雄 藤島ジュリーK. 
プロデューサー: 井上文雄 榎望 岡田有正 
企画: 池田宏之 関根真吾 濱名一哉 
原作: 冲方丁 
脚本: 加藤正人 滝田洋二郎 
監督補: 井上昌典 
撮影: 浜田毅 
美術: 部谷京子 
編集: 上野聡一 
キャスティング: 川村恵 
音楽: 久石譲 
音響効果: 小島彩 
VFXスーパーバイザー: 長谷川靖 
装飾: 山内康裕 中込秀志 
ナレーション: 真田広之 
出演: 岡田准一 安井算哲(渋川春海
宮崎あおい 村瀬えん
佐藤隆太 村瀬義益
市川猿之助 関孝和
横山裕 本因坊道策
笹野高史 建部伝内
岸部一徳 伊藤重孝
渡辺大 安藤有益
白井晃 山崎闇斎
市川染五郎 宮栖川友麿
中井貴一 水戸光圀
松本幸四郎 保科正之
 
岡田准一くんは、SPシリーズからお気に入り。
う~ん。顔がね、好みみたいで…。
真田広之さんのファンなんですが、似てると思うんだよな~と思う今日この頃。
そしたらなんと!
別に、だからというわけじゃないんですよ、もちろん。
今作のナレーターが真田さんではないですか!
もうびっくり!なんで?なんで?と本編とは関係ないけど興奮してしまいました。
 
そんな興奮はさておいて、日本独自の暦を作った実在の人物・安井算哲のお話です。
史実とは違う部分もあると、最後に断りが出ます。
恩師・山崎闇斎が反対派に殺されるんですが、そういったことはないそうです。
で、そのシーンがいささか苦笑いというか…。
やっぱり事実と作り事を組み合わせる難しさは感じました。
 
長い長いお話なんですよね。
だから、それを一つの作品にまとめるかというのは、大変な苦労だと思います。
どこを描きたいのか、何を描きたいのか、
やはり多少詰め込み過ぎた感はあるものの、
きっと文章では分かりにくい、星の観測とか暦作りとかは
映像のほうが伝わったと思います。
 
まず、碁打ちの話。
お殿様の前で真剣勝負はしない、というルールを破った算哲と、囲碁友の本因坊道策との話。
まあね、ジャニーズが関わるのは仕方ないけど、
道策を演じた横山裕
演技の前に、鬘に目が行って…。
坊主頭を鬘で見せるのは難しいね~。
 
次は、日本全国で北極星を観測し、測量する話。
一緒に観測する笹野高史
岸部一徳との絡みが楽しい。
抜群のコンビネーションで笑わせてくれます。
さすがベテランの味!

ここまでで既に1年以上。
そしていよいよ暦作りが始まり、3年、10年と時間が費やされていきます。
いろんな苦労があるわけで、投げ出さずに最後までやり遂げられたのは、
妻のえんの存在でしょう。
宮崎あおいってちょっと苦手。
なんだけど、それは置いといて、えんと算哲の信頼関係や愛情は伝わります。
愛し合っていたんだね、と、最後のコメントで更に高まります。
 
何かをやり抜くには、大勢の人の支えが必要で、算哲も然り。
藩主や水戸光圀、などなど、たくさんの人たちに支えられたわけだけど、
それは、算哲の人柄もあったんだろうな。
 
暦作りという、歴史の一部を知ることができる作品ではあるけど、
算哲の人となりを味わう作品でもり、
長さを忘れる充実感のある作品です。