トランス (2013)

　「スラムドッグ＄ミリオネア」「127時間」のダニー・ボイル監督が「つぐない」「ウォンテッド」のジェームズ・マカヴォイを主演に迎えて贈るスタイリッシュ・クライム・サスペンス。名画盗難と催眠療法をキーワードに、潜在意識を巡って主人公３人の関係性が二転三転していくさまを、過激なバイオレンス描写を織り交ぜつつ、スリリングかつスピーディに描き出していく。共演はヴァンサン・カッセル、ロザリオ・ドーソン。
ゴヤの傑作『魔女たちの飛翔』がオークション会場から盗まれる。実行犯はギャングと手を組んだ競売人のサイモンだった。ところが彼は、なぜかギャングのリーダー、フランクに絵を渡さず抵抗し、逆に殴り返される。その拍子に記憶の一部を失い、名画の隠し場所を思い出せなくなってしまうサイモン。そこでフランクは、催眠療法士のエリザベスを雇い、サイモンの記憶を探ることに。ところがエリザベスは、そんなフランクの狙いに感づき、自分をパートナーに迎えるようフランクに迫るしたたかで曰くありげな女だった。そんな中、本格的なサイモンの催眠療法が始まる。しかし、嘘と秘密にまみれた三者の思惑は入り乱れ、事態は思いもよらぬ方向へと転がり始め…。＜allcinema＞
2013年　原題：TRANCE　上映時間：102分　製作国：アメリカ／イギリス
ここは、誰も見たことのない
＜記憶のその先＞――。
監督：ダニー・ボイル
製作総指揮：バーナード・ベリュー フランソワ・イヴェルネル 　キャメロン・マクラッケン 　　　　　　　テッサ・ロス スティーヴン・レイルズ マーク・ロイバル
脚本：ジョー・アハーン ジョン・ホッジ
撮影：アンソニー・ドッド・マントル
プロダクションデザイン：マーク・ティルデスリー
衣装デザイン：スティラット・ラーラーブ
編集：ジョン・ハリス 音楽：リック・スミス
出演：ジェームズ・マカヴォイ サイモン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヴァンサン・カッセル フランク　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ロザリオ・ドーソン エリザベス　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

---

近くのシネコンでやってなくて、それでも観たかったので、

14日のTOHOデーに出かけて行きました。

ゴヤの傑作がオークション会場から盗まれるが、

実はギャンブルで借金が嵩んだ競売人の主人公・サイモンが、

ギャングと組んで仕組んだことだった…。

そのサイモンが記憶障害に陥って、盗んだゴヤの絵の行方が分からない。

絵の行方を捜すために、ギャングのボスが選んだのは、催眠療法。

そしてその催眠療法士のエリザベスが絡んできます。

というか、ある意味話の中心人物になっていくから面白い…!

単なる競売人だと思っていたサイモンは、ギャンブルで身を持ち崩した男で、

催眠療法のせいかもしれないけど、コロコロと表情が変わって普通じゃないんですよね。

サイモンを演じたジェームズ・マカヴォイ。

やっぱり巧いな～。

いわゆる“トランス”状態と現実と、区別がつきにくいし、

無理矢理辻褄を合せようとすると、話に取り残されて行くから、

観ている間は、あまり考え込まないほうが楽しめるかも。

ギャングのボスとサイモンとの間で

女一人、エリザベスは弄ぶのか弄ばれるのか…。

どっちが本命なのよ、と突っ込みたくなる^^;

まあ、謎解きというより、パズルのピースが最後には繋がっていく、

そんな感じの作品です。

誰が主導権を握っているのかがポイントなので、

すべてがわかった今、もう一度観たいと思います(^^)

スリリングな展開も、スタイリッシュな音楽も、かなり気に入りました。

《おまけ》

この秋は【サイド･エフェクト】【パッション】に続いて

面白いものばかり。

おまけに、どれも薬や医療に関わったクライムもので

似たような路線にあっても、

それぞれが違った持ち味で見せてくれました。

キャストもいいし、凄く得してる気分です(^^)