ストリベリーナイト

 男社会の警察組織で異例のスピード出世を果たし、唯一の女性班長として屈強な男たちを率いるタフな女警部補・姫川玲子の活躍を描く、誉田哲也の人気警察小説シリーズ原作TVドラマの劇場版。シリーズ4作目『インビジブルレイン』を基に、連続殺人事件の謎を追う姫川玲子と姫川班を待ち受ける最大の試練を描く。主演は竹内結子、共演に西島秀俊大沢たかお。監督はドラマ版に引き続き佐藤祐市
直感と行動力を武器に、数々の難事件を解決へと導き、ノンキャリアで成り上がってきた警視庁捜査一課の警部補、姫川玲子。ある日、彼女が率いる姫川班の管轄で暴力団のチンピラが殺害される事件が発生する。捜査が難航する中、玲子のもとに“犯人は柳井健斗だ”というタレ込み情報がもたらされる。ところが警察上層部は、柳井健斗への追及はならずと不可解な指示。納得いかない玲子は単独での捜査を開始する。そしてその過程で柳井健斗と繋がりのある男、牧田と出会う玲子だったが…。<allcinema>

2013年 上映時間:127分イメージ 1              降り注ぐ苦しみは愛か狂気か――
監督:佐藤祐市
製作 亀山千広 細野義朗 市川南 山田良明 高橋基陽
原作:誉田哲也インビジブルレイン』(光文社刊)
脚本:龍居由佳里 林誠人
撮影:川村明弘
音楽:林ゆうき
美術デザイン:塩入隆史
出演:
竹内結子 姫川玲子  西島秀俊 菊田和男      大沢たかお 牧田勲  小出恵介 葉山則之      宇梶剛士 石倉保    丸山隆平 湯田康平
田中要次 半海一晃    津川雅彦 國奥定之介    渡辺いっけい 橋爪俊介   遠藤憲一 日下守    高嶋政宏 今泉春男     生瀬勝久 井岡博満
武田鉄矢 勝俣健作   染谷将太 柳井健斗    金子ノブアキ 小林充   今井雅之 宮崎真一郎  柴俊夫 片山正文    金子賢 川上義則   鶴見辰吾 藤元英也    石橋蓮司 龍崎神矢    田中哲司 長岡征治   
三浦友和 和田徹(友情出演)   声の出演:手塚理美 
TVドラマは面白かった。
主役の姫川役の竹内結子も良かったし、
姫川班の面子、彼らの結びつきが心地よかったし、
もちろん、姫川と菊田の関係は、もどかしさですら心地よかったんですよね。
菊田が西島秀俊さんというのもあると思うんですが。
ふたりがどうなるのか、もう一歩踏み込んでほしいようなほしくないような…。

でも、ちゃんと刑事ドラマとしても見せてくれてました。
だからこそ面白かったんです。

ところが…。
映画はその部分が弱い。
これは致命傷です。
だって刑事ドラマなんだもん。そこを期待する人には物足りない。

姫川と、犯人に結び付く不動産会社の牧田との話がメインになってしまって、
刑事ドラマの部分が消し飛んでしまっているんです。
もっと姫川班の活躍を観たい!
と思ったのは私一人ではないはずです。

警察機構の腐敗を暴きたいのか、
姫川の心の闇を描きたいのか、
盛り込み過ぎなんだと思いますね。

牧田役が大沢たかおだったから、そこを強調しなくては、みたいな力の入れようが
逆効果になった気がします。
いや、大沢たかおさんは好きな役者さんですけど、今回はちょっと大物過ぎたかな~。

姫川と牧田が一線を越えてしまったことに賛否あるようですが、
これはありなんだと思います。
姫川は、過去の事件でのトラウマを抱えたまま警察官になっていて、
実は正義の人、ではないんだと思うんですよね。
警察官にならなければ犯罪者になっていた人、なのではないでしょうか。
だから正義の人、菊田では姫川には物足りない。
彼女には、同じ匂いのする人ではなくては満足できないんだと思うんです。

勝手な解釈かもしれないけど、そう感じました。

TVドラマから映画になったことでいろいろ盛り込み過ぎた感じですね。
そこまでやりたいのなら、2時間枠というよりやっぱりTVドラマかなあ。