奇跡のリンゴ

 絶対に不可能と言われていた無農薬リンゴの栽培に成功し、“奇跡のリンゴ”として大きな話題を集めた青森のリンゴ農家、木村秋則さんの感動の実話を映画化。無農薬リンゴを実現するまでの苦難の道のりを、家族と夫婦の絆を軸に描き出す。主演は「夢売るふたり」の阿部サダヲと「大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]」の菅野美穂。監督は「ゴールデンスランバー」「みなさん、さようなら」の中村義洋
1970年代、青森県弘前市。サラリーマンを辞め、リンゴ農家の一人娘、木村美栄子と結婚して木村家に婿入りした秋則。妻・美栄子と一緒にリンゴ栽培に汗を流す秋則だったが、やがて美栄子の体調に異変が生じる。年に十数回も散布する農薬が彼女の身体を蝕んでいたのだ。そこで秋則は、愛する妻のために無農薬によるリンゴ栽培を決意する。しかしそれは、絶対に不可能な栽培方法と言われていた。案の定、何度も失敗を重ね、借金ばかりが膨らんでいく。次第に周囲の農家からも孤立し、妻や3人の娘たちにも苦労のかけ通しで、終わりの見えない無謀な挑戦に心が折れかける秋則だったが…。<allcinema>

2013年イメージ 1                       それは、妻への愛でした。
監督:中村義洋
製作:市川南 小林昭夫 見城徹 高橋誠 遠藤真郷 松田陽三 川邊健太郎
原作: 石川拓治
奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録』(幻冬舎刊)
脚本:吉田実似 中村義洋
撮影:伊藤俊介
美術:瀬下幸治
音楽:久石譲
出演:
阿部サダヲ木村秋則
菅野美穂/木村美栄子
池内博之/もっちゃん
笹野高史/深津
伊武雅刀/三上幸造
畠山紬/雛子
渡邉空美/咲
小泉颯野/菜ツ子
原田美枝子/三上葺子
山崎努/木村征治
ご本人が出ているTV番組を見ていたので、大まかなストーリーは知っていました。

阿部サダヲはいいですね~。
上手いです。
一途に奥さんを愛する姿も、必死でリンゴと格闘する姿も、
彼の演技力は大きかったと思います。

菅野美穂は、奥さん役と語り。
奥さん自身の気持ちがちょっと薄い気がしましたけど、可愛い奥さんでした。

それから、義理のお父さんを演じた山崎努さんが、
今回も渋~くふたりを支えていました。
完成したリンゴを見ずに逝ってしまったのが、本当に残念でした。

結婚して、奥さんが農薬によって体調を崩すことで、
無農薬のリンゴを作ることを決心します。
それから地獄のような日々が始まります。
長い長い気の遠くなるような年月…。
それをずっと追いかけるので、かなり長いです。
失敗を繰り返して、お金も無くなって貧乏な生活が続き…。
という木村家の実態と、無農薬を模索する農家としての実態と、
描きたい部分が多くて、多少散漫な感じになります。

で、無農薬のヒントを掴んで、10年目に花が咲いた!で終わるわけではなくて、
ヒントを掴んでからもどんな風にリンゴの木が育つかを描いていたり、
どこに盛り上がりがあるのか、どこに着地するのか、
見せ場が掴めませんでした。

諦めようとしたとき、娘から「諦めたらだめ!何のためにこんなに貧乏してるんだ!」
と言われたシーンや、無農薬のヒントを掴んで夫婦で抱き合うシーンや、
どこで私は感動すればいいの?と集中力に欠けました^^;

つまり、リンゴもリンゴだけで育つわけではなくて、
人も人との関わりで生かされているわけで、
ということや、
最後まで諦めないということや、
家族の愛情とか、まあそういうことに感動できればいいのかなと思います。

自宅で観ると、集中力が欠けますね~。
やっぱり映画館で、真っ暗な中観ると、良さはもっと伝わるのかもしれません。