スポットライト 世紀のスクープ (2015)

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 カトリック教会が長年隠蔽してきた児童虐待スキャンダルを暴き出し、ピュリツァー賞に輝いた調査報道チームを巡る感動の実話を基に、巨大な権力に立ち向かっていった新聞記者たちのジャーナリズム魂と不屈の執念を描いた実録サスペンス。出演はマーク・ラファロマイケル・キートンレイチェル・マクアダムスリーヴ・シュライバージョン・スラッテリー。監督は「扉をたたく人」「靴職人と魔法のミシン」のトム・マッカーシー。第88回アカデミー賞では、みごと作品賞と脚本賞の2冠に輝いた。
 2001年、夏。ボストンの地元新聞“ボストン・グローブ”の新任編集局長としてマイアミからやって来たマーティ・バロン。さっそく目玉になる記事の材料を物色し、神父による子どもへの性的虐待事件に着目すると、これを追跡調査する方針を打ち出す。しかしボストン・グローブの読者は半数以上がカトリック教徒。彼らの反発を招きかねないと古参幹部は難色を示すが、地元のしがらみと無縁で、なおかつユダヤ人のバロンは強気に押し切っていく。こうして、リーダーのウォルター“ロビー”ロビンソンを中心に特集記事欄《スポットライト》を担当する4人の記者たちが調査を開始する。そして地道な取材を積み重ね、次第に事件の背後に隠された巨大な疑惑の核心へと迫っていくが…。<allcinema>

2015年 原題:SPOTLIGHT 上映時間:128分 製作国:アメリ
暗闇にひときわ輝く、希望の光――
監督:トム・マッカーシー
脚本:ジョシュ・シンガー トム・マッカーシー
音楽:ハワード・ショア
出演:
マーク・ラファロ/マイク・レゼンデス
マイケル・キートン/ウォルター・“ロビー”・ロビンソン
レイチェル・マクアダムス/サーシャ・ファイファー
リーヴ・シュレイバー/マーティ・バロン
ジョン・スラッテリー/ベン・ブラッドリー・Jr.
ブライアン・ダーシー・ジェームズ/マット・キャロル
ビリー・クラダップ/エリック・マクリーシュ
スタンリー・トゥッチ/ミッチェル・ギャラベディアン
ジェイミー・シェリダン/ジム・サリヴァン
モーリーン・キーラー/アイリーン・マクナマラ
ポール・ギルフォイル/ピーター・コンリー
レン・キャリオー/ロウ枢機卿
ニール・ハフ/フィル・サヴィアーノ
アカデミー賞最優秀作品賞受賞作品ということならば、劇場鑑賞は外せません。

マイケル・キートンも出てますが、
昨年の【バードマン】よりはるかに理解しやすい作品でした。


カトリック教会の児童虐待のスキャンダルを暴くストーリー。
まずタイトルの「スポットライト」がコラムのタイトルだということが分かっていき、
そのチームの活躍が描かれています。
一つずつ見えてくる事実と、それを検証していき積み重ねていく。
地道な作業を飽きさせずに見せてくれました。

児童虐待の数の多さには驚かされました。
閉鎖された社会でのこと、外に漏れないようにするのは簡単だったかもしれませんね。
おまけに、それにかかわった本人たちに罪の意識が薄い…。
そういう発言もびっくりでした。

けれど、被害者はそうではないんですよね。
いくつになっても忘れられない。
苦しみ続けているわけです。
それを見逃すことができない記者たちの執念でした。

かといって、その被害者だけに集中して過酷なことばかりを描いているわけではなく、
とにかく記者たちの、靴の底を減らして調べていく姿を描いている作品でした。

レイチェル・マクアダムスが良かったです。
地味だけど、地に足ついたしっかりした役どころを演じてました。

そしてもう一人、印象的だったのはスタンリー・トゥッチ
弁護士役で、彼がかかわった裁判関係のシーンは台詞が多くて難しくて
ちょっと大変でしたけど、いつものとぼけた役ではなくて
風変りだけど正義感のある弁護士で、味がありました。

調査が終盤に差し掛かった時、あの日、9月11日を迎えることになります。
さすがにそれは、アメリカ全土で皆が同じ方向を向いた日々だったことも伝わりました。

いろんなことを乗り越えた、記者たちの姿を観ることができる作品でした。