湯を沸かすほどの熱い愛(2016)

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 「チチを撮りに」で注目された期待の新鋭・中野量太監督が宮沢りえを主演に迎えて贈る感動の家族ドラマ。夫が蒸発し、中学生の娘がイジメに苦しむ中、突然余命2ヵ月と宣告された主人公が、絶望することなく持ち前の明るさで家族の再建に奔走し、周囲を大きな愛で包んでいく姿を描く。共演に杉咲花駿河太郎オダギリジョー
 銭湯“幸の湯”を営む幸野家。しかし父の一浩が一年前に蒸発してしまい、銭湯は休業状態に。母の双葉は代わりにパン屋でパートをしながら中学生の娘・安澄を育てている。そんなある日、突然倒れた双葉は、ガンで余命2ヵ月と非情な宣告を受ける。ショックを受けつつも、現実に気丈に立ち向かい、家出した夫の捜索や銭湯の再開、学校でイジメに遭っている娘を叱咤して独り立ちさせる、といったやらなければならないことをリストアップし、すぐさま行動に移す双葉だったが…。<allcinema>

2016年 上映時間:125分
最高の愛を込めて、葬ります。
監督:中野量太
脚本:中野量太
音楽:渡邊崇
主題歌:きのこ帝国『愛のゆくえ』
出演:
宮沢りえ/幸野双葉
杉咲花/幸野安澄
篠原ゆき子/酒巻君江
駿河太郎/滝本
伊東蒼/片瀬鮎子
松坂桃李向井拓海
オダギリジョー/幸野一浩
シネマ部のお題でなかったら、劇場では観てなかっただろうなあと思う作品。
全くの予備知識なく鑑賞したので、途中でやられた!と思った次第^^;
ハンカチを手元に置いて鑑賞すべきでした。

何といっても、宮沢りえの母親っぷりが素晴らしい。
こんなお母さんがやれる年齢になったんだなあと、感慨深いものがありました。

《ネタバレあり》

夫が家出をして、挙句自分は余命宣告をされる。
いじめで学校に行きたがらない娘がいて、毎朝登校させることに必死になる。
この辺りは、自分がいなくなった時に困らないようにと、
強く生きてほしいという願いなんだろうけど、かなりしんどい。
子どもとしては、こんな強い母親はしんどいかも、と思ってしまった。

余命宣告されてなかったら、もっと違った母親になっていたのかなと思ったけど、
実はそんなに単純でもなかった。

この家族、問題ありすぎ^^;
不倫で家出した父親が女の子を一緒に帰ってくる。
実は母親と娘とは血がつながっていなかったとか。
その母親だって捨てられた子供だったとか。

冷静に考えると、そこまで盛り込むか、というほどの家族。

それに加えて、探偵とその娘とか、
ヒッチハイクで拾った青年とか、
登場人物が余りに普通じゃなさすぎ。
色んな家族の関係も、冷静になると感動とは違うレベルだと感じてしまった。


宮沢りえのリアルすぎる演技や子ども達には幾度も泣かされたけど、
オダギリジョーが高校生の父親に見えなくて、最初っからずーっと居心地が悪かったし、
ラストでイッキに冷めたんですよね~。

フィクションだからといっても、銭湯で火葬?
こういうのは苦手なんです。
はっきりそうは描かれてなかったけど、絶対にそうですよね…?
いくらフィクションでも、それまでがリアルで最後がファンタジー
う~~ん。

それから、細かいことなんだけど、
すき焼きが美味しそうに見えなかったんですよね。
ぐつぐつと煮えたぎったお鍋に見えなかったんですけど。
多分、最初のこのシーンから少し冷めてたんじゃないかと思います。

血縁関係だけが家族じゃない。
これからの世の中、そういうことは当たり前になってくるかもしれない、
その部分はとても面白いと思ったけど、総合的には満足度低めとなりました。