ムーンライト (2016)

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 貧困地域に生まれた孤独な黒人少年を主人公に、彼が自らのセクシャリティに悩み、自分のアイデンティティと居場所を探し求めてもがき苦しみながら成長していくさまを、少年期、青年期、成人期の3パートに分け、革新的な映像美とともに描き出したヒューマン・ドラマ。第89回アカデミー賞ではみごと作品賞を含む3冠に輝いた。監督は長編2作目の新鋭バリー・ジェンキンズ
 内気な少年シャロンは、母ポーラと2人暮らしだったが、ポーラは麻薬中毒でほとんど育児放棄状態。学校ではリトルとあだ名され、いつもいじめられていた。シャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友だちだった。そんなある日、いじめられているところをフアンという男に助けられる。以来、フアンとその恋人テレサに我が子のように目をかけてもらい、初めて人の温もりを感じるシャロン。高校生になっても、相変わらずいじめは続いていた。そんな中、唯一の友ケヴィンに対して友情以上の感情を抱き始めていたシャロンだったが…。<allcinema>

2016年 原題:MOONLIGHT 上映時間:111分 製作国:アメリ
監督:バリー・ジェンキンズ
原案:タレル・アルヴィン・マクレイニー
脚本:バリー・ジェンキンズ
音楽:ニコラス・ブリテル
出演:
トレヴァンテ・ローズシャロン(ブラック)
アンドレホランド/ケヴィン
ジャネール・モネイテレサ
アシュトン・サンダーズ/シャロン(10代)
ジャハール・ジェローム/10代のケヴィン
アレックス・ヒバート/シャロン(リトル)
ナオミ・ハリス/ポーラ
マハーシャラ・アリ フアン
アカデミー賞最優秀作品賞受賞作ということで初日鑑賞。
かなりしんどい内容です。
気持ちが元気な時に見た方がいいですね。

というのが終わってからの感想。
とにかく最後まで気が休まらない。
シャロンが殺されるんじゃないか、そんなことを思い続けた後半でした。

シャロンがリトルと呼ばれた小学生くらいの頃。
シャロンがその名で呼ばれていた高校生くらいの頃。
麻薬中毒の母親と、麻薬の売人の夫婦と、
シャロンは貧困地域で育ち、出口の見えない暮らしに救いはないように思えた。

そんな貧困生活から抜け出したケヴィンとの再会。
それに対して、結局は抜け出せずに売人になったシャロンは、
ケヴィンへの想いを体中で表す。

台詞は少なく、何があったのか考えさせられることも多いけど、
とにかくラストシーンは見事でした。
向かい合うだけで、ケヴィンへの想いが伝わる。

これからの二人にどんな未来が待つのか、過去に引きずられずに前を向いて行ければいい、
そんな風に思ってしまったラストシーンでした。