さざなみ

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さざなみ(2015)

45 YEARS
上映時間:95分 製作国:イギリス
妻の心はめざめ、夫は眠りつづける――
監督:アンドリュー・ヘイ
出演:
シャーロット・ランプリング/ケイト・マーサー
トム・コートネイ/ジェフ・マーサー
ジェラルディン・ジェームズ/リナ
ドリー・ウェルズ/サリー
デヴィッド・シブリー/ジョージ
サム・アレクサンダー/郵便配達人のクリス
リチャード・カニンガム/ミスター・ワトキンス
ハンナ・チャーマーズ/旅行代理店員
ルーファス・ライト/ジェイク
【解説】
 「愛の嵐」「スイミング・プール」のシャーロット・ランプリングと「長距離ランナーの孤独」「ドレッサー」のトム・コートネイの共演で贈る辛口の夫婦ドラマ。今は亡き夫のかつての恋人の存在が突然浮かび上がってきたことで、思いがけず心をかき乱される妻の葛藤と、亀裂が生まれた夫婦の愛の行方を繊細なタッチで描き出す。監督は、これが長編3作目のアンドリュー・ヘイ。
 イギリスの片田舎で穏やかな毎日を送る老夫婦のジェフとケイト。5日後に結婚45周年の記念パーティを控える中、スイスの警察から1通の手紙が届く。それは、50年前にジェフと登山中にクレパスに転落して亡くなった当時の恋人カチャの遺体が、昔のままの状態で発見されたことを知らせるものだった。以来、ジェフはカチャへの愛の記憶に浸っていく。最初は自分と出会う前の話と平静を装っていたケイトも、“彼女と結婚するつもりだった”と悪びれることなく口にする夫に次第に不信感を募らせ、いつしかそれはこれまで積み重ねてきた45年間の結婚生活にも向けられていくのだったが…。<allcinema>


深い…。
45年夫婦として寄り添っていても、ほんの小さなことですれ違ってしまう、
それが、知り合う前の彼女のことだったりしたら、
妻としてはいたたまれなくなっても仕方ない。

彼女が亡くならなければ、結婚していたと思う。
なんて、言っちゃいけないよね~と思っちゃう。
たとえそれが45年経ったとしても、時効なんてないだろうし…。

夫は何気なく言った言葉だった。
けど、妻にはそれは受け入れがたい事実だった。

そこからの妻の変化は恐ろしい。
記念パーティはちゃんとやりましょう、いい夫婦だとみんなに思わせてほしい。
と言いつつ、そのパーティでの妻の表情。
ほんの少しだけ動く表情。その変化にこちらまで背筋が冷たくなる。
生理的に夫を拒否している。
そんな印象を受けてしまいました。

そんな妻の心を見事に演じたシャーロット・ランプリングが素晴らしい。