マチネの終わりに

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天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。
深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。
出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。
スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。
やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。
芥川賞作家が贈る、至高の恋愛小説。
福山クンと石田ゆり子さんで映画化されるというので気になっていたんですが、知人が貸してくれて読み終えました。
クラシックギター演奏家と女性ジャーナリストとの恋愛物語で、その世界観にはとても引き込まれました。
石田ゆり子さんの洋子役ありかな、と思いましたけど、さてさて福山クンはどうかな~💦

が、が…!何というか、あるエピソードが個人的にとても陳腐に感じまして…^^;
それまでの高尚な雰囲気から一気に俗社会に降りてしまったような…。一気に気持ちが萎えてしまいました。

じっくりと読み込めば切なく美しいドラマなんですけど、これを2時間でまとめるとなると、安っぽいメロドラマになってしまうんじゃないかと、かなり心配。
未来を読者に委ねる結末となっているので、その辺りも気になるところです。

それと、平野氏の特徴なんでしょうか。説明口調になる文章が、突き放されたような感じがして気になりました。

少女漫画で育ったので、恋愛ドラマにはかなり思い入れがあります。これくらいの内容なら漫画や映画でいくらでもあるんじゃないかと思います。ということで、期待以上の作品ではありませんでした
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《ネタバレ》
陳腐に感じたエピソードとは…。
蒔野のマネージャーが洋子を妬み、別れを告げるメールを蒔野の名を語って勝手に送ってしまう。というものです。こういう展開、嫌いなんです…。
挙句、破局した蒔野の妻に収まっちゃうわけです。そこだけみたら、安っぽいメロドラマです。