夜のピクニック

イメージ 1あの一夜に起きた出来事は、紛れもない奇蹟だった、
高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。
去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫る――。
ノスタルジーの魔術師が贈る、永遠普遍の青春小説。
 
 
 
 
今月は本当に時間だけはたっぷりあったな~。
おかげで珍しく3冊も読んじゃったよ。
 
今月〆の一冊はこれ。
 
高校3年生の、「歩行祭」と呼ばれる夜通し歩く行事が、300ページに渡って綴られています。
 
高校生が主人公なので、ティーン向けなのは仕方ないとしても、
主人公の西脇融と甲田貴子が異母兄妹ということで、
大人の事情も見え隠れして、大人が読んでも退屈しません。
 
進学校なので、みな頭が良くて理解力があってお行儀がよい。
はみ出しやろうがいないのは物足りないかな~、とは思うけどね。
 
早く大人になりたい融に、親友の忍が言います。
今の雑音もちゃんと聞いておけよ。
今しか聞けないんだぞ。・・・と。
 
その通り。
早く大人になんてならなくていい。
今のその時を楽しんだ方がいい。
というのは、大人になって実感するんですよね。
だから、やっぱりこれは中高生に読んでほしいかな~。
 
友人に対して、家族に対しての気持ちが丁寧に描かれていて、
読後感は爽快です。